基調講演
セッションの内容
なぜ人は物語を求めるのでしょうか。架空のできごとを、なぜリアルと感じるのでしょうか。古来、多くの人々が物語を研究し、様々なかたちで活用してきました。政治や外交、裁判での訴えや弁論、臨床心理学や広告の手法などにも、物語の力は深く関わっています。
そもそも物語とはなんであるか、どんな時代にどのように求められてきたか、これから求められる物語はどんなものになると予想されるか、といったことを、広汎にざっくばらんに、「ものがたり」したいと思います。
講師プロフィール
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冲方 丁
作家
1977年岐阜県生まれ。
96年、大学在学中に「黒い季節」で第1回スニーカー大賞金賞を受賞しデビュー。
以後、小説を刊行しつつ、ゲーム、コミック原作、アニメ制作と活動の場を広げ、複数のメディアを横断するクリエイターとして独自の地位を確立する。
03年「マルドゥック・スクランブル」で第24回日本SF大賞を受賞。
10年に刊行した初の時代小説「天地明察」で2010年本屋大賞、11年大学読書人大賞、第31回吉川英治文学新人賞、第7回北東文芸賞、第4回舟橋聖一文学賞を受賞し5冠を達成。
12年に「光國伝」で山田風太郎賞を受賞。
他の著書に「ばいばい、アース」「シュピーゲル」シリーズなど多数。
13年公開のアニメーション作品『攻殻機動隊ARISE』ではシリーズ構成と脚本を手がける。
最新作は新聞七紙で連載され13年11月に刊行された『はなとゆめ』。