CEDEC-Netの情報
CEDEC 2014では機材協賛企業と、有志によるNOC(Network Operation Center)チームにより来場者用WiFiネットワークを構築・ご提供しております。
セキュリティ | WPA2 |
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SSID | cedecnet cedecnet-hall cedecnet-5f |
SSIDは上記のいずれかをご利用ください。
パスワードは会場で配布するガイドブックをご確認ください。
SNS等への投稿時は、セッション毎に投稿可否をご確認の上、ハッシュタグ#cedec2014をご利用ください。
CEDEC-Netの利用上の注意
- 都合により予告なくサービスを中断することがあります。
- 無線LAN接続に必要な設定、ウイルス対策、セキュリティ対策等は、各利用者の自己責任でお願いします。
- 無線LAN回線容量・利用者数・電波環境等により利用できない可能性があります。
- 携帯型Wi-FiルータはCEDEC-Netに影響を及ぼす可能性があるため、ご利用を控えて頂けますようお願いいたします。
- CEDEC-Netでの成果について対外発表をすることがあります。
- 発表における基礎データとして、CEDEC-Netで計測したトラフィックデータを使用することがあります。
- 個人を特定する情報の収集は行いません。
ネットワーク構成
今年のCEDEC-Netでは、以下の環境を意識したネットワーク設計を行っています。
- IPv4アドレス枯渇後の一般家庭向けISPやモバイルネットワーク環境
- エンタープライズ向けのWiFiネットワーク環境
- SDN(Software-Designed Network)によるWiFiネットワーク環境
トポロジー図
External~コアルータ
フレッツ 光ネクスト ギガファミリー・スマートタイプとハイスピードタイプの2本を接続して、それぞれIPv4とIPv6を引き込んでいます。
ファイアウォールとしてPaloaltoを導入しています。このファイアウォールはアプリケーションプロトコル単位での制御が出来るため、どのようなトラフィックが流れているかを可視化することも出来ます。
IPv4側はCGNでIPアドレス共有しています。CGNはIPv4アドレス枯渇対策として主にISPに導入される機器で、Peer to Peerアプリケーションに影響が出る場合があります。オンライン対戦ゲームの開発においてはうまく付き合っていかなければならない機器の一つです。
コアルータにはVyattaを採用しています。上記、CGN(vThunder)と合わせて、仮想環境上に構築しました。
B1F~4F
エンタープライズ向けのマネージドWiFiネットワークです。ワイヤレスLANコントローラ(WLC)でアクセスポイント(AP)を制御します。
メインホールなど、いくつかの部屋では、APへの電源供給にPoE(Power on Ethernet)を使用しています。
5F
SDNによるゼロコンフィグWiFiネットワークです。APの制御機構をクラウド上に持って行くことでゼロコンフィグを実現しています。
構成がよく変わるネットワークや、カンファレンスネットワークなどの一時的に構築するネットワークに向いています。
有志によるNOCチーム
NOCチームとは、このCEDEC-Netを設計・運用する専門のチームで、他のイベントネットワーク構築経験のあるネットワーク業界の方と、ゲーム業界のネットワークエンジニアの方々で構成されています。以下、NOCチームからのメッセージです。
『繋がらない』を解決したい
CEDECは3日間にも及ぶ巨大カンファレンスです。SNSを利用した来場者間や講演者とのコミュニケーション手段などに、ネットワーク環境は必要不可欠です。昨年までは既存の設備を使用してWiFiネットワークを提供していましたが、セッション受講者が増えるにつれて繋がりにくくなっていました。そうすると次第にモバイルルーターの電源が入れられてしまい、WiFiネットワークが混雑することでさらに繋がりにくくなっていたと推測しています。しかも、部屋の奥ではLTEやWiMAXも届かず、かろうじて3Gが繋がるかどうかという状況でした。
イベントネットワークの提供
各種カンファレンスや勉強会などでネットワークを提供する取り組みを最近よく聞くようになってきました。ゲーム業界でも様々なイベントでネットワークを構築するため、設計・運用ノウハウは知りたいポイントの一つです。CEDECの今年のテーマが"Go for it!"という事もあり、初めての試みにしては規模が大き過ぎると感じていたのですが、チャレンジすることを決断しました。
新しいスキルアップの場と協力体制の構築
ゲーム業界ではネットワークの専門家が少なく、効率的にスキルアップ出来る場があまりありませんでした。このCEDEC-Netでは、ネットワーク業界からとゲーム業界からの有志でNOCチームを立ち上げることにより、このような場を作り上げています。NOCチームに参加することで、CEDEC-Netの設計・構築について実際に手を動かして学ぶことが出来ます。新しい形のチュートリアルやワークショップと捉えて頂けると幸いです。
また、ネットワーク業界からは「アプリのことが分からない」とか、アプリ(ゲーム)制作者からはネットワーク的に無謀な仕様や要求を時々耳にします。このNOCチームを通じて、相互理解や相互作用などといった新しい協力体制が生まれて、ここら辺が解決していくことを期待しています。
今年のCEDEC-Netの見所
NOCチームのコアメンバにはボランティアベースで2,000人規模のイベントネットワーク構築経験がありますが、5,000人規模は初めてのチャレンジです。このような多人数を収容できるWiFiネットワークの設計・運用が今年の一番の見所です。アクセスポイントの台数や設置位置も議論しました。DHCPやDNSも気をつけるべきポイントです。グローバルIPv4アドレスを共有する仕組みのNATにもキャリアグレードNAT(CGN)を採用することで、たくさんのセッションを使おうとした方がいたとしても、他の方に影響が出ないように工夫しています。
このCGNのようなIPv4アドレス共有技術を用いた機器は、IPv4枯渇問題への対策としてこれからISPでの導入が増えてきます。一部のオンラインゲームで支障が出ることも今までのCEDECで議論されています。会場に来られる方は皆さんの開発したゲームなどを接続テストしてみてください。
NOCチームからのテクニカルレビューセッション
今回は新しい取り組みということで、1セッション枠を頂いて解説とレビューを行います。構築ノウハウや、アクセスポイントごとの接続数やトラフィック、CGNのNATセッション数などの統計情報、IPv6のメリットなどを紹介できると思います。興味のある方は是非参加してください。
最後に
WiFiネットワーク環境の改善を目標としていますが、今年はWiFiネットワークをコントロール下に置き、状況分析が出来ること、ここが最低ラインです。来年はこの結果を基に、またNOCチームを募集して、さらに新しいことに挑戦していく考えです。『我こそは』と思われた方は、是非NOCチームにご参加ください。参加してスキルアップ出来るCEDECを目指します。
機材協賛企業一覧(敬称略、順不同)
- 株式会社インターネットイニシアティブ
- A10ネットワークス株式会社
- NTTコミュニケーションズ株式会社
- シスコシステムズ合同会社
- パロアルトネットワークス合同会社
- 三井情報株式会社
NOCチームメンバー(敬称略、順不同)
- 佐藤 良(CEDEC運営委員会、株式会社コナミデジタルエンタテインメント)
- 川上雄也(インターネットマルチフィード株式会社)
- 川村聖一(ビッグローブ株式会社)
- 黒瀬史規(パロアルトネットワークス合同会社)
- 高田美紀(NTTコミュニケーションズ株式会社)
- 高橋勝輝(IGDA日本)
- 津島 聖(法政大学)
- 長久 勝(国立情報学研究所)
- 西塚 要(NTTコミュニケーションズ株式会社)
- 馬渡将隆(個人)
- 室川 豪(パロアルトネットワークス合同会社)
- 株式会社インターネットイニシアティブから4名
- 株式会社インターネットレボリューションから6名
- 株式会社コナミデジタルエンタテインメントから1名(CEDEC運営委員除く)
- 株式会社セガから3名
- 株式会社タイトーから1名
- 日本コーネット・テクノロジー株式会社から1名