受講スキル | ビルドマシン、CI、SCM (Software Configuration Management; ソフトウェア構成管理) などに関する基礎知識 |
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受講者が得られる | ビルドマシンやCI(継続的インテグレーション)の実用事例 |
大規模化、複雑化するアセットを処理する「ビルドマシン」の概念は、日本では、まだそれほど普及したものではないかも知れません。開発における計算機工学的なアプローチが日本よりも強いであろう欧米においても、それほど新しい概念ではありませんが、ここ数年で「ビルドマシン」どころか、「ビルドファーム」が設置される事例すら報告されるようになってきました。これから先も、大規模化、複雑化し、プラットフォームやマーケットも多様化するであろうコンピュータエンタテインメント開発では、導入と活用の検討に値する概念といえるでしょう。
本セッションでは、日本において先駆けて「ビルドマシン」の概念をl取り入れることに挑戦した事例による、独立したセッションを2本お届けします。それぞれの相違点、共通点などから皆さん自身でのビルドマシンデザインや開発のヒントとしてください。
モデレーターはCEDEC運営委員会プログラムワーキンググループリーダーの庄司卓氏です。
【ACE COMBAT ASSAULT HORIZONにおける継続的インテグレーション】
ACE COMBAT ASSAULT HORIZONプロジェクトの開発にて行った継続的インテグレーションの実例を紹介します。
具体的にはプログラマによるソースコードコミットの後、自動ビルド、自動テストを経て実行環境がサーバーにアップロードされる流れと、デプロイツールによるプロジェクトメンバーへの実行環境配布の流れを説明します。
また、上記ワークフローの設計方針と、それに至るまでに経験した失敗やワークフロー運用における問題点、今後の課題も話します。
【タクティクスオウガ 運命の輪におけるAsset Build Systemの運用実例】
2010/11/11にPSPプラットフォームで発売された「タクティクスオウガ 運命の輪」において、実際に開発プロジェクトの現場で運用されたAsset Build Systemを中心に、これからのゲーム開発パイプラインに必要とされるシステムについて具体的な実例を挙げながら言及を行う。
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多田 航
株式会社バンダイナムコゲームス
開発スタジオ P&SDV プログラム1部 プログラム3課
一般
1982年 東京生まれ。
2005年株式会社ナムコ(現バンダイナムコゲームス)入社。
エースコンバット6では主にエフェクト、開発環境を担当。
エースコンバット アサルト・ホライゾンでは主にエフェクト、カメラ、開発環境を担当。《講師からのメッセージ》
増田 明義
株式会社スクウェア・エニックス
開発部
プログラマ
電波マイコンソフトでの移植の仕事をきっかけに、フリーで活動を始める。
その後、EA、Criterionを経て、2006 年スクウェア・エニックス入社。
代表作
PS2「それなら君が代表監督」
PSP「タクティクスオウガ 運命の輪」坂田 新平
株式会社スクウェア・エニックス
開発部
デザイナ
タクティクスオウガ 運命の輪
リードBGデザイン及びテクニカルアート担当
Tactics Ogre: Let Us Cling Together
Lead Background Design & Technical Artist《講師からのメッセージ》
庄司 卓
CEDEC 2011運営委員会
プログラムワーキンググループ・リーダー
株式会社セガ