プログラム

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ショートセッション: 世界の文化多様性とゲーム

日時 
9月8日(木) 11:20~12:20
形式 
セッション(60分)
受講スキル

海外文化に対する違和感を持った経験

【万国共通の言語「表情」の価値と、ゲームキャラクターにおける活用方法】
- 3Dポリゴンモデルにおけるリギング。異文化交流への興味。

【イスラーム法とゲームパブリッシング】
- ローカライズ、特にカルチャーエッジの問題への関心
- イスラーム圏コンテンツビジネスへの関心をお持ちの方

受講者が得られる
であろう知見

世界の文化多様性とゲームとの関わりに関する理解

【万国共通の言語「表情」の価値と、ゲームキャラクターにおける活用方法】
- 感情表現における文化に依存した表現と、万国共通の統一言語である表情の違いをはっきりと知覚する事により、コンテンツをより国際的にする為のヒントが得られます。グローバリゼーション(国際化)を阻害することがなく、他文化から共感を得やすい、比較的安全なコミュニケーションをゲームに取り入れる事により、より国際化に適したゲームの演出や、コンテンツ作りがみえて来るでしょう。

【イスラーム法とゲームパブリッシング】
- 現地トラブルの回避法
- イスラーム法、イスラーム教徒との付き合い方
- 現地のゲーム事情 ・他業界での法的な取り組み

エンターテインメントは文化であり、従ってコンピュータエンターテインメントも文化といえます。それは提供先の文化との関係性を無視して成り立つことはできません。しかし、文化は人の生活であり、極めて多様な存在です。それを「理解」することは、もしかしたら「理解できない」ことを認めることからしか始まらないのかも知れません。

本セッションでは、日本以外の文化とゲームのかかわりについて考察した、独立したセッションを2本お届けします。それぞれの相違点、共通点などから皆さん自身での文化理解と開発への活用につなげるきっかけとしてください。

モデレーターはCEDEC運営委員会委員長の吉岡直人氏です。


【万国共通の言語「表情」の価値と、ゲームキャラクターにおける活用方法】

表情は人間が本能的に判別できる万能言語です。しかし日本は、その高い文化的均質性ゆえに、万国共通の表現と外国で通用しない文化表現の違いを見落としがちです。
このセッションでは、基礎的な心理学の視点から表情の重要さの説明を行い、外国における日本のゲームの評判と、ゲームキャラクターの演技の基礎となる表情の関係を明らかにします。例として、映画やゲームの映像を利用して比較していきます。
最終的に、ゲーム内での表情の技術の応用方法を提案します。


【イスラーム法とゲームパブリッシング】

イスラームの宗教法がゲームパブリッシングに及ぼす影響を、ローカライズの観点からレポート致します。イスラーム圏は、日本の国外向けゲームビジネスにとって、3つのメリットを含んでいます。カントリーリスクの低さ、人口やGDPの成長性、国産ハードの競争力がそれに当たります。
ただしそこでは、他教徒が感覚的に理解することの難しいイスラーム法、現地の慣習が、越えるべき壁として立ちはだかります。我々は文化の違いとどのように向き合い、相互に信頼を深めていくべきなのか。それについて、私からささやかなお手伝いをさせて頂くことが出来れば幸いに思います。

  • 米田 健

    米田 健

    フリーランス

    翻訳・通訳・文化コミュニケーションコンサルタント

    斎藤 成紀

    斎藤 成紀

    慶應義塾大学

    法学部

    政治学科

    2011年現在慶応大学4年
    高校からイスラームについて学び、法学部で得た知見を活かしたリサーチや、実際に渡航した先での調査などを行っています。

    過去の発表・講演
    2011 3/6 日本デジタルゲーム学会 若手発表会にて
    2011 4/2 IGDAJ 第六回SIG-glocにて

    《講師からのメッセージ》

    GLOCOM助教 井上明人氏、株式会社サイバーコネクトツー簗瀬洋平氏、渡辺雅央氏、ゲームジャーナリスト 小野憲史氏、慶應義塾高等学校教諭 勝畑冬実先生を始め、多くの方の親身なご協力を頂き、CEDECという名誉ある場所での講演のご機会を頂くことができたことに感謝するばかりです。
    私はしがない学生の一身でしかありませんが、この講演がイスラーム・中東ビジネスのフロンティアを切り通すための小さな亀裂を生むこと、それが将来には大きな地平の裂け目となって、ゲームビジネスに潤いをもたらす川へと成長していくことを願い、微力を尽くさせて頂きます。

    吉岡 直人

    吉岡 直人

    CEDEC 2011運営委員会

    委員長

    株式会社スクウェア・エニックス

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