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受講スキル | アジャイルやスクラムの一般的な定義と基礎知識 |
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受講者が得られる | アジャイルやスクラム手法の実践例 |
コンピューターソフトウェアは複雑な存在です。特に大規模な開発においては、チーム内のスキルレベルには幅があり、技術的、ビジネス的な理由により要件も変動します。これに対応し、開発プロジェクトの成功率を上げるために、様々な方法が提案され、実践されてきました。アジャイルやスクラムは、その中でも最新の方法提案で、成功例も多数報告されています。しかし、一部の例外を除いて、プログラマーによる自主的な現場改善にとどまり、本来の潜在力であるビジネス改善に届いている例はまれです。
本セッションでは、ゲーム開発現場におけるアジャイルやスクラムの導入事例からの報告に関する、独立したセッションを2本お届けします。それぞれの相違点、共通点などから皆さん自身での開発工程改善のヒントを得てください。
モデレーターはCEDEC運営委員会ビジネス&マネージメント分野プロデューサーの鶴谷武親氏です。
【ゲーム開発手法の改善に取り組むための実践的アプローチ】
スクラムとは何かという理解は、昨年のCEDECのセッション含め、日本のゲーム業界内でも広がってきたと思います。しかし、実際に開発手法を改善しようと思うと、「どこからはじめて良いのか分からない」、「どの粒度まで実行すれば良いかわからない」、「そもそも正しい方法なのか」悩まれるかと思います。例えば、スクラムでは、開発手法の枠組みだけが規定されており、具体的なやり方は各個人に任されています。これで、実際に取り組むには難しいことかと考えられます。本セッションでは、開発プロセスを改善する状況を幾つかに分け、具体的な行動への落とし込みや、落とし穴の解説を事例を基に行います。
【ディンプスによる大規模ハイエンド開発におけるスケーラブルなスクラム導入事例】
近年、日本のゲーム業界にもアジャイルやスクラムの名前が徐々に定着してきたように思います。弊社でも5名の認定スクラムマスターがおり、積極的に社内での導入を検討しています。
スクラムは非常に高い開発効率を期待できる開発手法ですが、日本の開発ではまず導入までの道のりが険しく、また運用面では開発タイトルの規模が膨大なほど技術的・組織的な問題があり、導入を見送ってしまっているケースが多いのではないかと感じています。
弊社では大規模ハイエンド開発でのスクラムを導入・運用していますので、今回は大規模ハイエンド開発における現場主導によるスクラムの導入の経緯、また運用上の問題点や改善点などをお話したいと思います。
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松元 健
株式会社バンダイナムコゲームス
開発スタジオ P&Sディビジョン プログラム1部 プロジェクトアドバイザリチーム
認定スクラムマスター、スクラム道メンバー
田口 昌宏
株式会社ディンプス
第一開発部技術課
課長
いくつかのゲーム開発会社を経て、2004年に株式会社ディンプスに入社。
幅広い分野の開発を担当し、現在はXbox360,PlayStation3,PC等のハイエンド開発にてテクニカルディレクタを担当。
認定スクラムマスター。桂 卓生
株式会社ディンプス
第一開発部技術課
チーフ エンジニア
2003年 株式会社ディンプス入社。
PCオンラインゲーム開発ののち、Xbox360,PlayStation3,PCのマルチプラットフォーム開発に従事。
エンジニアとしてプラットフォーム依存部分やUIを担当する。また、スクラムマスターとしてより良いアジャイル開発を日々模索中。
認定スクラムマスター。鶴谷 武親
CEDEC 2011運営委員会
プログラムワーキンググループ・ビジネス&マネジメント
ポリゴンマジック株式会社