受講スキル | アーケードゲームの開発 |
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受講者が得られる | 健康志向型ゲームスペースの構築方法 |
近年,家庭やオフィスで手軽に利用できるエンタテインメント性の高いスポーツトレーニングシステムの需要が高まっている.単純に運動指示をユーザに与えるだけではなく,ゲームコンテントに通して,ユーザの動きを制御し,運動の楽しさを向上すると同時に効果的なトレーニングをユーザに提供する方法を探求するのは私たちの研究内容である.
正しい呼吸法は健康維持の一要素といわれており,普段より意識的に安定な呼吸法を身に付けることが好ましい.腹式呼吸法のような簡単な運動を実行するのも良いが,一種の武術を応用したスポーツ形式吹き矢も効果的である.ゲームとしてこの方法を実行するうちに呼吸が自然に整ってゆく.
本システムは実物大相当の仮想吹き矢標的空間の映像表示システムと吹き矢デバイスからなり,仮想の吹き矢の玉を打ち出すことで呼吸法を伴う吹き矢の楽しみを仮想空間で享受することが出来る.
CEDEC2010にて,主に2つの話題を聴講者に提供したい:
1.センサ技術に基づくバーチャルトレーニングフィールドの構築方法.
吹矢を実例として,以下3つの部分からバーチャルトレーニングフィールドの構築方法を紹介したい:
- システム利用スペースのデザイン
- 吹矢デバイス構造の解説
- 呼吸制御が可能なゲームコンテンツのデザイン方法
2.視点依存バーチャルリアリティの応用.
私たちのアプローチは,カメラによるユーザ頭部の3D座標を計測,追跡する.プレイヤーの視線情報を獲得し,視線と3Dアプリケーションを連動させ,バーチャルリアリティの感覚を向上させる.本セッションにて聴講者たちと議論したいのは:
- オン・ボディマーカーを使えず,カメラのみ使用するユーザの視線追跡技術(3D顔追跡)
- 視線情報を利用するゲームの没入感を向上させる手法
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于 沛超
筑波大学大学院
システム情報工学研究科知能機能システム専攻
博士前期1年
2006年中国東華大学コンピュータサイエンス学部卒,2010年筑波大学大学院システム情報工学研究科知能機能システム専攻在学現在に至る.ゲームテクノロジー, コンピュータエンタテインメントの研究に従事.
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白鳥 和人
筑波大学大学院
システム情報工学研究科知能機能システム専攻
研究員
1986 年千葉大学大学院工学研究科終了.同年大日本印刷(株)生産技術研究所,1988 年セコム(株)S 研究所主任研究員,2005 年筑波大学システム情報工学研究科 産官学連携研究員(JST),現在に至る.計算機のエンタテインメント応用研究に従事,IPSJ,SAS 会員
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星野 准一
筑波大学大学院システム情報工学研究科
エンタテインメントコンピューティング研究室
准教授
エンタテインメントコンピューティング,ゲームテクノロジーなどの研究に従事.平14,平15 ACM Advances in Computer Entertainment, Program Chair, 平15~16 日本バーチャルリアリティ学会エンタテインメントVR研究委員会 委員長,平17~18 情報処理学会エンタテインメントコンピューティング研究会主査.現在,IFIP Entertainment Computing Technical Committee日本代表.平成21年度にゲームキャラクタの行動制御技術についてCG国際大賞優秀賞.http://www.entcomp.esys.tsukuba.ac.jp