エンジニアリング
意識の統合情報理論
日時 : 9月1日(金) 16:30〜17:30
形式 : レギュラーセッション
難易度 :
写真撮影 : 可
SNS公開 : 可
資料公開 :
後日CEDiLにて公開予定です
受講スキル
特になし
受講者が
得られるで
あろう知見
得られるで
あろう知見
統合情報理論
セッションの内容
意識の科学的研究が本格的に始まったのは、1990年ごろからである。神経科学者を中心に盛んに研究が行われ、意識について様々な実験的な知見は集められている。しかし一方で、それら実験的な知見を統一的に理解するような理論はまだあらわれておらず、意識の本質的な理解にはまだほど遠い状況と言える。こうした状況の中、近年、意識の統合情報理論(Integrated Information Theory of Consciousness)と呼ばれる理論が、意識研究にブレークスルーを起こす可能性がある理論として注目を集めている。統合情報理論とは意識の量と意識の質を、ネットワークの中の情報と統合という観点から数学的に定量化しようとする試みである。統合情報理論は、深い睡眠時に意識が失われるのはなぜか、視覚と聴覚の意識の質(クオリア)の違いは何によって決まるのか、複数の意識(例えば二人の人間の脳)の間の境界はどのように決まるのか、脳の中の意識の座はどこかといった問題に関して、統一的な説明を与える。本講演では、統合情報理論の事前知識が全くない方向けに、統合情報理論を解説し、意識という問題を考える上での手助けとしたい。
講演者プロフィール
大泉匡史
株式会社アラヤ
Advanced Technology Department
R&D Group Manager
経歴:
株式会社アラヤ R&Dグループ マネージャー。東京大学物理学科卒業。東京大学新領域創成科学研究科より博士(科学)取得。日本学術振興会特別研究員、理化学研究所基礎科学特別研究員を経て現職。理化学研究所、米ウィスコンシン大学、豪モナシュ大学にて意識の統合情報理論の研究に従事した。現在は主に、統合情報理論を実験データへ適用し、理論を実験的に検証する研究に取り組んでいる。
株式会社アラヤ R&Dグループ マネージャー。東京大学物理学科卒業。東京大学新領域創成科学研究科より博士(科学)取得。日本学術振興会特別研究員、理化学研究所基礎科学特別研究員を経て現職。理化学研究所、米ウィスコンシン大学、豪モナシュ大学にて意識の統合情報理論の研究に従事した。現在は主に、統合情報理論を実験データへ適用し、理論を実験的に検証する研究に取り組んでいる。