受講スキル | オンラインゲームの運営に関する基本的な知識、オンラインゲーム内でのプレイヤの行動やチャットに関する一般的知識 |
---|---|
受講者が得られる | オンラインゲームの行動ログやチャットログを解析することでどのような情報が得られるか、またどのような情報を得ることはむずかしいのか。 |
オンラインゲームを運営する中でサーバに蓄積される行動とチャットのログの解析に関する研究の報告です。本研究では、行動ログの統計的解析や、チャットログの自然言語処理、さらにはそれらを統合して分析することにより、ゲームの運営や仮想世界でのコミュニティ形成に有益な情報を得る手法の発見を目指しています。そのような手法を活用することにより、健全で楽しいオンラインゲームの仮想世界の構築と運営を支援することができると考えられます。
オンラインゲームを運営する中でサーバに蓄積される行動とチャットのログの解析に関する研究の報告です。本研究では、行動ログの統計的解析や、チャットログの自然言語処理、さらにはそれらを統合して分析することにより、ゲームの運営や仮想世界でのコミュニティ形成に有益な情報を得る手法の発見を目指しています。そのような手法を活用することにより、健全で楽しいオンラインゲームの仮想世界の構築と運営を支援することができると考えられます。
進行中の研究であるために、現時点では具体的なにどのような情報が得られるか詳細には確定していませんが、以下に挙げる例のような、さまざまな有益な情報が得られるものと期待されています。
(1)アドバイズ役、コミュニティリーダーの抽出
そのゲームにおいてアドバイス役を担うプレイヤがどのようなアクションをどのようなタイミングで行なっているか、また、コミュニティをリードするプレイヤはどのような言動をしているかなどを分析することにより、初心者等をそのゲームでうまくプレイできるように誘導するなどの支援が考えられます。
(2)ゲーム世界内の全体状況の把握
そのゲームが盛り上がっているときと沈滞しているときの状況を分析することにより、その予兆となる情報を得て、対応策を検討することができるようになると考えられます。
(3)プレイヤのセグメンテーション
プレイヤのアクションやチャットのログの分析から、仲間あるいは敵のグループ化を行ない、セグメント毎の対応を検討することが可能になると考えられます。
(4)規約等違反者の早期検知
ログの解析により問題となる発言をしているプレイヤや、挙動不審なプレイヤを同定し、運営者側に注意を喚起することが可能になると考えられます。
本パネル発表では主として、ログ解析によりどのような情報が得られるか、どのような情報は得るのがむずかしいかについて研究の結果を提示する予定です。
-
五木 宏
公立はこだて未来大学
松原研究室
科学館向け教育ゲーム、アーケードゲーム、PC向けFPSなどの企画・制作や、汎用コンピュータ、サーバシステム、生産管理システム、CADなどの販売などの業務システム構築、さらに衛生データ放送会社の設立など、事業企画・実施など、多岐に渡る業務をおこなってきました。
-
竹内 飛鳥
公立はこだて未来大学
研究生
公立はこだて未来大学、同大学院修了。
観光分野にデジタルゲームを用いることに関する影響を修士時に研究していました。現在MMORPGのログデータを用いることで知見が得られないかを研究しようとしています。 -
藤田 篤
公立はこだて未来大学
システム情報科学部
准教授
2005年3月奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科情報処理学専攻博士後期課程修了.博士(工学).京都大学大学院情報学研究科産学官連携研究員,名古屋大学大学院工学研究科助手,同助教を経て,2009年4月より公立はこだて未来大学システム情報科学部准教授.現在に至る.自然言語処理,計算言語学の研究に従事.特に,言い換えの生成・認識,形態論,語彙意味論に興味を持つ.情報処理学会,言語処理学会,人工知能学会,Association for Computational Linguistics 各会員.
-
松原 仁
公立はこだて未来大学
複雑系知能学科
教授
1981年東大理情報科学科卒.1986年同大学院工学系研究科情報工学専攻博士課程修了.同年通産省工技院電子技術総合研究所(現産業技術総合研究所)入所.2000年より公立はこだて未来大学情報アーキテクチャ学科教授.2010年より同複雑系知能学科教授.NPOロボカップ日本委員会会長,NPO観光情報学会会長,人工知能学会編集委員長など.著書に「将棋とコンピュータ」,「鉄腕アトムは実現できるか」,「ロボット情報学」(共著),「先を読む頭脳」(共著)など.