レギュラーセッション

スマホ音楽ゲームが変わる!楽器レベルの低遅延再生への挑戦

対象プラットフォーム:モバイル
講演形式
レギュラーセッション
講演時間
08月24日(火) 17:30 〜 18:30
講演ルーム
第7会場
資料公開
予定あり
受講スキル

・低遅延の音声を用いた、家庭用ゲーム機レベルのスマホゲームアプリの制作を検討している、プランナー、プロデューサー。

・音声の遅延と、画面の同期に苦労しているプログラマー

・スマートフォンにおける、音声処理に興味のあるすべての方々

得られる知見

・非常に大きな音声遅延を持つスマホゲームにおける、低遅延再生を実現する方法の知見。

・コールバック方式による低遅延再生の利点・具体的な実装手法。

・遅延にシビアな音楽ゲームへの具体的な組み込み方と、実装例(デモ)の紹介。

セッションの内容

スマホゲームはタップしてから音が出るまでの遅延時間が大きく、一般的には100ミリ秒を越えます。このような大きな再生遅延時間では、気持ちの良く楽器を演奏するようなゲーム体験のは困難です。本セッションでは、業務機や家庭用ゲーム機と同程度の低遅延再生を実現する手法について解説します。具体的には、サウンドハードウェアからのコールバック時にリアルタイムに音声信号を生成します。この手法によって、表示される譜面のタイミングに合わせてタップすると、まるで楽器を演奏するような体験を実現できます。本セッションの低遅延で再生する手法は、音楽ゲームのみならずFPS、スポーツや格闘などのゲーム体験も革新的に向上します。

本セッションが、皆様のゲームの開発の一助になることを願っております。

押見 正雄

株式会社 CRI・ミドルウェア

代表取締役社長

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<講演者プロフィール>

1987年 早稲田大学理工学部機械工学科卒。
同年  人工知能研究者としてCSK総合研究所(CRI)に入社。
1990~2001年
    セガサターン・ドリームキャストの映像・音声関連のシステムソフト開発に従事。
1995年 サウンドミドルウェア CRI ADXを開発、販売。
2001年 CRI・ミドルウェアの創業メンバーとして参画。
2013年 同社代表取締役就任。

音声・映像の技術が大好きなオヤジエンジニア。

<受講者へのメッセージ>

スマートフォンでタップしてから音が出るまでの遅延時間が50ミリ秒を切ると、まるで楽器を演奏しているような感覚になります。音楽ゲームでは、聞こえる音楽と自分のタップによる音が融合し、リアルにアンサンブルをしているような体験を実現できます。低遅延のサウンド再生は、シューティングゲームなどのすべてのゲームのUXを大きく改善できます。本セッションが皆様のゲーム開発の一助となることを願っております。
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大町 祥輝

株式会社CRI・ミドルウェア

エンターテインメント事業本部 研究開発部

エンジニア

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<講演者プロフィール>

2019年 サレジオ工業高等専門学校 情報工学科 本科 卒業
同年   株式会社CRI・ミドルウェア 入社

入社三年目の自称CRI音ゲー担当。
主な業務は「CRI ADX2」のライブラリ開発。ゲーム機・スマートフォンプラットフォーム対応や音声制御系の処理の実装・メンテナンスを行う。
若さとアーケード音ゲー皆伝としての視点を武器に日々活動中。

<受講者へのメッセージ>

昨今ではeスポーツの発展などもあり、ゲームの制御もシビアなものが求められるようになりつつあるように思います。
こと音声面においては、低遅延の再生や高い精度などが求められています。
スマートフォンの性能も向上していることもあり、短時間に多くの信号処理を行うことができるようになりつつあります。
本セッションでは、デバイスの特性やシステムの提供する仕組みを正しく理解し、レンダリングした音声を低遅延でデバイスから出力する知見を紹介します。
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郷原亮

株式会社 CRI・ミドルウェア

エンターテインメント事業本部 研究開発部

リードエンジニア

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<講演者プロフィール>

2000年入社。オーディオ、ファイルシステム系ミドルウェアのリードエンジニア。主に「CRI ADX2」の設計開発を担当し、「ADX2」に搭載されている高圧縮の独自コーデック「HCA」を開発。
ミドルウェアの開発と顧客のテクニカルサポートを行いながら、音声圧縮やデジタル信号処理を日々研究中。

<受講者へのメッセージ>

サウンドハードウェアに同期した信号処理は、低遅延な音声出力に欠かせない手段ですが、同時に負荷の変動にシビアなシステムでもあります。
本セッションでは、発音遅延を抑えるだけでなく、環境依存の問題や、圧縮音声のデコード等、粒度の異なる処理が介在するケースへの対処方法についても言及します。
よろしくお願いいたします。
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