XRで実現する共生のゲームデザイン(symbiotic game design)
ARやMR(Mixed Reality)が主題の講演となりますのでVR/AR/MRの違いなど基礎知識がある方を前提に講演します。1昨年のセッションをCEDiLで参照頂けますと幸いです。
https://cedil.cesa.or.jp/cedil_sessions/view/2011
共生のゲームデザインの手法、そしてインクルーシブ社会においてゲーム開発者が担える役割を紹介し、ゲーム開発者として、ゲームに閉じない新たな知見や世界観を得られるようにしたいと思っております。
10年近いXR領域での取り組みの経験をもとに「共生のゲームデザイン」に至った経緯を説明しこの先にある現実をも変えられる未来のゲームデザインについて紹介します。
スマートフォンやヘッドマウントディスプレイ等でのXR体験は体験者と見学者を「分断」している状況を課題と捉え、デバイスで分断することなく見学者を含めて共感させる取り組みや研究をこれまで行ってまいりました。
XRの革新的なところは空間全体をエンターテインメントにできるところです。そのためには遊ぶ人だけでなく、見学者も含めた全ての人が共感し体感できるゲームの設計「共生のゲームデザイン」の仕組みが新たに必要になると思います。
昨年のCEDECでは「現実空間をレベルデザインする。建築・都市領域と共創することで「新しいアソビ体験を生み出す手法」とゲーム開発者の新たな領域と役割について」として、ゲーム開発者は、現実世界すらも設計、シミュレーションできる「力」を手にしており、この「力」を手中にできるのは、ユーザーを含めたレベルデザイナーであり、それは「現実を扱う」レベルデザイナーという新たな役割の創出に繋がります。としてレベルデザイナーの新たな役割について紹介しました。今回のセッションでは、このテーマをさらに深く踏み込んで「現実を扱う」ゲームデザイナーの新たな役割に関して紹介します。
さらに「共生のゲームデザイン」に向けた具体的な実施例としての取り組みも紹介します。遊ぶ人自身が満足すればそれでよかったXR体験からその空間にいるすべての人が共感し体感できる「共生のゲームデザイン」を通して「インクルーシブ社会」を見据えた内容となります。よろしくお願いいたします。