コード(Chord)を表示するために、山ほどコード(Code)を書いた件 -より高度な和音解析と楽譜化そして音ゲーへの応用について-
・デジタル信号処理に興味のあるプログラマー
・新しい楽曲解析や自動楽譜生成、調号・旋法解析などに興味のあるすべての方々
・リアルタイムの楽譜化や表示に興味があり、新しい音ゲーの演出や企画を模索しているすべての方々
・新しい和音解析エンジン(Constant-Q Chroma Chord Tracker)の詳細
・和音解析を行う際の注意点、特に低域ピークの滑らかすぎる問題、領域切り替わり部での不連続性の解決方法の詳細
・コード理論を用いた和音解析の手法、および教会旋法(チャーチスケール)を含む調号解析の手法に関する詳細
・任意の3-5音の和音から、的確なコードネームを生成するためのアルゴリズムとその実装方法
・リアルタイムに楽譜を表示する際の注意点や、楽譜表記そのものに伴う基礎知識と、プログラムを行う上で考慮すべき事柄について
・上記の事柄を実際のゲームに応用する際の実装方法
・CEDEC2020で和音解析にも使える、Constant-Q変換を提案した。
・1小節や1拍毎の変換の結果を積算し、利得の高い順に3-4音取り出せば和音解析は簡単にできるだろうと考えたが、結果は期待に反して、悲惨なものであった。
・そこで得られた情報に対し、拡張中域の導入、評価点の工夫、和声理論の導入などを行ったところ、高精度に和音が解析できることが分かった。
・また曲の調号と旋法も、高精度に解析できることが、同時にわかった。
・和音が高精度に解析できるので、フレーズ解析などの他の楽曲解析の精度も大幅に向上した。
・また本手法のプレゼン時に、ピアノロール出力ではなく、楽譜出力を行ったところ、見た人の反応がすばらしかった。
・本手法のゲームへの組み込み方に加え、音ゲーの演出として使える、楽譜出力(表示)のやり方、描画方法、コードネームの命名方法なども併せて解説する。