インタビュー:サウンド分野

「社内外に自分が取り組んでいる事、実現したことなどをアピールすることができます。
社内ではよりスムーズにその取り組みについて話をすることができるよう様になり、協力してくれる人が増えるかもしれません。」

サウンド分野 主担当
塚越 晋
──ご担当分野のご紹介をお願いします。
塚越:サウンド分野ではゲームサウンドはもちろんのこと、コンピュータエンタテインメント全般のサウンドに関わる技術、表現、それに関わる環境構築やワークフローなどを取り扱います。
たとえばゲームサウンドは主に、楽曲、効果音、ボイスに大別できますが、その収録・制作・編集といったクリエイティブだけでなく、環境構築、サウンドアセット管理、ワークフローやパイプラインの整備、実装上の効率化の工夫といったことまで含まれています。
また信号処理、空間音響など研究・開発寄りの話題も取り扱っています。
──サウンドに関するあらゆる工程を対象にしているんですね。
塚越:クリエイティブなものからワークフローの工夫まで幅広い内容が取り扱われるのがサウンド分野の特徴の1つです。
──他に特徴はありますでしょうか。
塚越:音を聞きながら工夫した箇所を確認するという風に、実際に音を鳴らしながら進むセッションが多いのもサウンド分野ならではの特徴です。
──実際に音が聞けるのはうれしいですね。セッションの内容をより深く理解できそうです。
それではこの分野で求めているトピックはなんですか?
塚越:特に求めているトピックとして6つあります。それぞれの項目についてご説明します。
1.イマーシブオーディオの事例や研究成果
新しいコンソール機が登場し、需要が高まっているトピックスになります。
収録での工夫や再生環境への対応、音の伝搬やxR対応など今まで培った技術で使えるところ、新しい技術が必要なところ、などいろいろあると思います。

2.インタラクティブミュージック演出および動的生成・合成
深化を続けて、今までにない着眼点での工夫も見られるようになってきています。ハードの性能も格段に上がり、新しい演出方法などが生み出される可能性も秘めています。
あるいは古い技術を工夫して新しい表現を目指すこともできます。
サウンド分野で厚みのあるトピックの一つです。

3.音響効果の新概念提案や挑戦事例
信号処理の応用や物理ベースに対応する表現手法などの毎年新しい挑戦を見ることができるトピックですが、枯れることがない分野の一つです。
イマーシブオーディオのトピックと被る部分もあるかと思いますが、今年も多くの講演があることを期待しています。

4.機械学習やディープラーニングの活用
サウンドの分野でも活用され始めていますが、まだ事例紹介は多くありません。
ぜひとも講演していただき多くの知見を共有していただきたいトピックです。

5.開発ツール・オーサリング環境の自動化・効率化、他ソフトウェアとの連携事例
近年のアセット数の増大を鑑みて、自動化、効率化は喫緊の課題です。多くの開発環境にスクリプト環境が搭載されるなど環境が整いつつあります。
それとは別に自社開発のツールでも色々と工夫をされ自動化などを図っていることと思います。
どのような工程が効率化されて工数にどう響くのか、ぜひ聞いてみたいと思っています。

6.リモートでのサウンド制作事例
昨今の環境変化によりリモートでサウンド制作をする事が増えていると思います。
リモートでできること、できないこと、また、得られたものなど共有し、今後の環境変化にも対応できる知見が得られるととても前向きになれると思います。
そのような講演をぜひお聞かせください。
──ありがとうございます。どれも興味深いトピックスです。
ご自身のご経験や過去応募者からの反応で、応募のメリットはどう感じていますか?
塚越:応募するにあたって、社内での調整や資料作りなど自身のやってきたことを振り返りまとめることができます。
開発現場にいると忙しさのあまり、実際にしっかりとまとめて資料を作るというのは、あまり機会がない事かもしれませんが、実はとても大事な事の一つです。
それをする機会があるというのがメリットの一つではないでしょうか。
──それでは登壇のメリットについてはどう感じていますか?
塚越:社内外に自分が取り組んでいる事、実現したことなどをアピールすることができます。
社内ではよりスムーズにその取り組みについて話をすることができるよう様になり、協力してくれる人が増えるかもしれません。
──社内でも他のチームの仕事などは見えづらかったりしますし、そんな中で協力してくれる味方ができると心強いですね。
最後に応募を考えている方へのメッセージをお願いします。
塚越:新しい働き方、新しい価値観、新しいハード、世の中が想像以上に早く動いていますが、その中で培った技術や知見は必ず今後大きな力になります。
サウンド開発の工程もさらに細分化されて行く可能性もあることから、大きく変わっていく転換点になるかもしれません。
将来につながるようなセッションを期待しています。
──皆様からのご応募をお待ちしています。本日はありがとうございました。