インタビュー:アカデミック・基盤技術分野
「研究で扱っている技術をどのように活かして、どのようにコンテンツに繋げるかは、なかなかマッチングが難しいところです。CEDECで講演することでゲーム業界との繋がりが生まれ、技術の実用化といった相乗効果が得られることもあるかと思います」
アカデミック・基盤技術分野 主担当鳴海 拓志
──ご担当分野のご紹介をお願いします。
鳴海:ゲームやエンターテイメントで活用しきれていない新しい技術や、各企業で開発途中にある技術の芽を、業界のスタンダードとしてこれからどう育てていくかといった知見を共有する分野だと思っています。
みんなで同じ問題を考えていくことを目指すセッションが多いのかなと思います。
みんなで同じ問題を考えていくことを目指すセッションが多いのかなと思います。
──学術的な研究と直結しているような印象を受けますね。
鳴海:研究と直結するような内容が例年多いですし、やはり皆さんが求めているものかと思います。個人での研究が難しい事をそれぞれ持ち寄って相乗効果を生み出す分野だと思います。
──この分野で求めているトピックはなんですか?
鳴海:コロナの影響を受け最近は演劇やVRライブなどオンライン上で展開されるエンタテインメントが増えてきていますが参加者との一体感をどう作りだすかは苦慮されているところかと思っています。その点を意識して、遠隔でも一緒に体験している感覚を作り出す技術については関心が高いです。
──確かにオンラインイベントが増えましたが、少し物足りない感覚を持つ人も多いかもしれません。
鳴海:またVR /AR/ MRの次にくる技術についても関心があります。
最近はVRも再注目されつつある中で、既存のVRを超えるような体験を提供する技術や、ライトフィールドディスプレイなど裸眼で3 Dに見えるような技術を取り入れた取り組みや遊びなどについて聞いてみたいなと思っています。
最近はVRも再注目されつつある中で、既存のVRを超えるような体験を提供する技術や、ライトフィールドディスプレイなど裸眼で3 Dに見えるような技術を取り入れた取り組みや遊びなどについて聞いてみたいなと思っています。
──新しい体験を生み出す研究に期待が高まりますね。特に注目している技術はなんですか。
鳴海:先ほど簡単に触れましたが、ライトフィールドディスプレイですかね。複数人で3Dコンテンツを同時に体験できるのは大きな魅力です。そのために必要な新しいディスプレイやプロジェクションマッピングの手法など、新たな工夫が盛り込まれた技術を紹介してもらえると嬉しいです。
──CEDECに応募することでどのようなメリットがあると思いますか?
鳴海:自分が研究しているものがエンタテインメントでどのように活用されるかは、実はそこまで重要視して考えていないと思うんですが、CEDECで講演するイメージで整理することで、今までない視点や方策で、自身の研究を見直すことができると思います。実はその整理自体がいい刺激になっているんじゃないかと思います。
実際に技術を使う人を想定しながら研究開発をするのが理想ですが、基盤技術に関しては意外と研究成果が出てから活用方法などを考える、ということも多いかと思います。その意味でもご自身の研究を活かしたアプリケーションを考えるなど、使い方を考えるキッカケになると思います。
実際に技術を使う人を想定しながら研究開発をするのが理想ですが、基盤技術に関しては意外と研究成果が出てから活用方法などを考える、ということも多いかと思います。その意味でもご自身の研究を活かしたアプリケーションを考えるなど、使い方を考えるキッカケになると思います。
──それでは登壇のメリットはどうでしょう?
鳴海:アカデミック・基盤技術分野は扱う内容の特性上、学生さんからの応募が多い分野になりますが、研究で扱っている技術をどのように活かして、どのようにコンテンツに繋げるかは、なかなかマッチングが難しいところです。CEDECで講演することでゲーム業界との繋がりが生まれ、技術の実用化といった相乗効果が得られることもあるかと思います。その点に期待して応募していただければと思います。
──CEDECはゲーム業界をはじめとしてエンタテインメント業界のプロフェッショナルが多く参加するイベントですからいろんなチャンスがありそうですね。
最後に応募を考えている方へのメッセージをお願いします。
最後に応募を考えている方へのメッセージをお願いします。
鳴海:オンラインの開催で制限もあるかもしれませんが、この状況でより良い体験を生み出すための基盤技術分野にも期待が高まると思われます。是非、そのような取組や方法を紹介していただけたらと思います。
実際に昨年のCEDECは完全オンライン開催で視聴者が増加した一方で、物理的な開催時にあったコミュニケーションが減ってしまったなどのデメリットもありました。この分野の知見を活かして、オンライン状況下での新しいコミュニケーションに言及していただくことも期待しています。
ご自身の研究内容を多くの人に知ってもらうことで多くの可能性と繋がりが得られると思いますので、様々な内容で応募してほしいなと思っています。
──皆様からのご応募をお待ちしています。本日はありがとうございました。