深層学習がもたらす映像創作支援のための研究イノベーション


講演形式
レギュラーセッション
講演時間
09月05日(木) 16:30 〜 17:30
資料公開
予定あり
受講スキル

特に問いませんが、深層学習に関する基礎知識があると興味と理解が深まるかもしれません。

得られる知見

深層学習によって、CGの研究分野にどのような変化が生じているのか、今後どうなっていくのかを展望します。

セッションの内容

早稲田大学森島研究室では、直近のSIGGRAPH2018, CHI2019, CVPR2019と、トップコンファレンスに連続的にフルペーパーを通して来た実績があり、現在もICCV2019, CHI2020, SIGGRAPH2020に向けて挑戦を続けています。これらの成果に限らず、特に最近のCVやCG分野の論文は、深層学習技術を使ったものが大勢を占めるようになってきました。モデリングに限らず、徐々にレンダリングやアニメーション分野も視野に入ってきています。いずれCGの研究分野もCV分野同様に深層学習抜きでは論文が通らない状況が訪れるかもしれません。3年前には学生が全く興味を示さなかった深層学習ですが、最近の学生は皆深層学習がやりたくて入ってくる人が多くなりました。研究のスタイルもスピード重視となり、競争の激しさが年々増大しています。また卒研の成果でもトップコンファレンスに通る可能性が増えたという点は、基礎固めから始めて一人前の研究者になるまでに長い時間を要した過去には考えられなかったことです。この深層学習の影響力、スピード感はおそらくゲームや映像制作業界にも少なからず影響力を及ぼすと考えらますが、制作者に求められるスキル等も今後大きく変貌していく可能性もあります。この講演では主に我々の研究室関連の成果を紹介させて頂き、この深層学習のマジックともいうべき効果とポテンシャルを感じ取って頂ければ幸いです。また現在のような状況に導いた研究室の方針や体制に関してもお話しさせて頂きたいと思います。

森島 繁生

WASEDA UNIVERSITY

理工学術院総合研究科

教授

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<講演者プロフィール>

1959年生まれ. 1987年東大・工・大学院電子工学専門課程博士修了, 工博. 1987-2004年,成蹊大学工・電気電子工学科, 2004年より早稲田大学先進理工学部応用物理学科教授, 現在に至る. 1994-1995年 トロント大学コンピュータサイエンス学部客員教授, 1999-2010年国際電気通信基礎技術研究所客員研究員. 2010-2014年NICT招聘研究員, 現在,早稲田大学理工学研究所において安全、安心な社会を実現し豊かな文化を創造するコンテンツ・映像処理技術研究プロジェクトを推進.コンピュータグラフィックス, コンピュータビジョン, 音声情報処理, ヒューマンコンピュータインタラクション, 感性情報処理の研究に従事. 1991年電子情報通信学会業績賞受賞, 2010年電気通信普及財団テレコムシステム技術賞受賞. 2019年情報処理学会インタラクション論文賞受賞.画像電子学会ビジュアルコンピューティング研究会委員長, 画像電子学会フェロー, 日本顔学会理事. ACM Virtual Reality Software and Technology 2018 General Chair. SIGGRAPH ASIA 2015 Workshop and co-located event Chair, 2018 VR/AR Adviser.

<受講者へのメッセージ>


最近の早稲田大学森島研究室の研究活動内容を中心にして、特にCGやCVの分野で勢力を拡大している深層学習の効果とその研究事例を紹介し、そのマジックとも言うべき成果内容、将来ゲーム業界に及ぼすと予想される影響力、またその研究・教育上の功罪についてご紹介したいと思います。
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