PERACON2019

2011年から始まったPERACONですが、最初は手作業やメールベースでやっていた集計や審査を、徐々にWeb上のシステムに置き換え一昨年までやってきました。ところが昨年、大人の事情によってそれまでのシステムが使えなくなり、急遽Googleのサービスを利用して再びほぼ手作業で、何とか形だけですが開催することができました。集計データにも不備が多く、結果サイトを構築できていないまま現在に至っています。

昨年、デジタルゲームの国際学会でPERACONを紹介したところ、「ルールズ・オブ・プレイ」の著者であるエリック・ジマーマン氏より、ゲーム開発に関する教育において素晴らしい試みであると評価されました。そんなPERACONですが、現状では大変サスティナビリティの低い運営になっており、このイベントを維持するためには大きな改革が必要であると我々は考えました。

今年と来年に掛けて、PERACONは大改革を行うことにします。と言っても、審査員の方々や参加する方々には、極力今まで通りのPERACONでありたいと思っています。そういう意味で、参加者関連の最大の変革は「CEDEC会場での直接応募」が無くなることです。大人の事情があっても継続して使い続けることができ、状況に応じて改善ができる自前のシステムを今年は用意しています。今までオッサンばかりだった運営に、推進力となる若いスタッフ2名を加えました。そして、できるだけ手作業にならない運営を再検討したところ、システムの機能を継続的に強化し、各種作業をできるだけ自動化すると決めました。

今までのPERACONで最も労力が掛かっていたのは、会場での直接応募の対応と、結果サイトの構築でした。もちろん審査が一番大変なのですが、ここを省いてはPERACONの存在価値がなくなります。会場での応募については、既にWeb応募が90%なので、Web応募のみとしても問題ないと考えました。結果の集計についても、結果発表セッションでの投影資料、結果サイト共にシステムによる自動生成を目指しています。果たして、思惑通りに行くかどうかは謎ですww。今年もそんなゴタゴタやトラブルも含めて、PERACONをお楽しみください。

「PERACON2019」は、事前に設定されたテーマとなるキーワードに沿った企画コンセプトをA4用紙1枚(ペラ)にまとめて競う、「コンセプトシートコンテスト」です。提出形式は、A4用紙への印刷を想定した1MB以下の画像データ(jpg,png)によるWeb応募のみです。15秒ほどで内容が理解できるものであれば、言葉、イラスト、図式など表現は自由です。日頃のしがらみや業務の足かせに囚われないフリースタイルの無差別級で、自由な発想から生まれた企画を、自由な表現で競い合っていただくものです。

作品は審査員によって評価され、優秀作品は最終日のセッションで表彰されます。日本のゲームデザインの毎年恒例なお祭りらしく、多くの賛同をいただいたプロクリエイターが、逆に若者の企画から元気をもらうべく審査員を引き受けてくれています。

今年のテーマは「あやまる」

世間を賑わしているコンプライアンス問題。悪意を持っていなくても、ふとした誤りや認識不足から重大な違反を起こしている場合もあります。そんな時、すぐに謝れば問題解決は早いのですが、言葉の綾でごまかそうとすると、返って炎上して大問題になってしまうこともしばしばです。今年のPERACONは、昨年のグダグダ具合を謝罪する意味も込めて、「あやまる」をテーマのキーワードとします。わざわざ平仮名なのは、謝るでも誤るでも、はたまた喜多川歌麿が狂歌では綾丸を号としていたなどのこじつけでも、広く意味を取れるような配慮です。しかし、複数の意味を企画に盛り込む作戦は過去に大量の愚作を生んでいます。あなたの「あやまる」は何かを、ワンポイントで絞った「なるほど、これがあったか」的なセンスで表現した作品を期待しています。

早く応募した作品ほど審査委員の目に触れるチャンスが多くなると共に、同じネタで応募する他の参加者を潰すことができます。企画は先に面白い物を出した者が勝ちなのは、リアルでも当たり前です。また、全審査委員が全ての作品を見て審査できるほど時間に余裕がないため、審査ができた方だけの加点方式で順位が決まります。〆切ギリギリに応募されても審査が十分にできず、上位に入るのは困難となるのでご注意ください。

参加方法は2通り、出して勝負か見て投票か

作品の応募は、1人につき作品1点です。残念ながら応募することができなかったとしても、作品閲覧サイトからWeb投票で、面白い企画を応援することができます。もちろん、知り合いに恩を売るために彼の作品に投票するなどの組織票もOKです。

ただし審査は、審査員には作者が分からないブラインド審査ですので、審査終了までSNSなどで自分の作品がどれかが審査員に伝わるような情報発信は控えてください。こちらは審査員の心証が悪くなります。

作品の応募はCEDEC参加者(CEDECのチケットを持っている、当日券を買う)に限定されます。作品の閲覧と投票はどなたでも行えます。



イベントスケジュール
  • テーマ発表

8/23(金)にCEDEC公式SNSで発表。

  • 応募開始

8/27(火)作品応募リンクより応募ください。
今年はWeb応募のみで、会場応募はありません。

  • 閲覧・投票開始

8/27(火)閲覧投票リンクより参加ください。

  • 会場掲示開始

9/4(水)より、応募された作品は会期中会場のパネルに貼り出されます。
感想や意見などはハッシュタグ「#peracon」でお願いします。
また、SNSの発信では審査の都合上作品の作者が特定できる内容は控えてください。

  • 応募〆切

9/4(水)23:59

  • 投票〆切

9/5(木)23:59

  • 結果発表・表彰式

9/6(金)17:50から行われるセッション「PERACON2019」にて。
このセッションはCEDEC CHALLENGEですので、タイムシフトパス以外のすべての受講パスで入場可能です。応募された方は是非お越しください。

コンセプトシートの書き方

ペラコンのレギュレーションは次の通りです。

  • A4用紙をイメージした画像ファイル(1MB以下のjpg、png)で、テーマに沿った企画1つのコンセプトシートを書きます。
  • 15秒ほどで内容が把握できる「見る」ものとしてまとめてください。
  • 両面に渡るもの、複数の企画が含まれるものは失格となります。
  • 応募者1名につき、応募は1枚のみです。複数応募は失格となります。
  • テーマの扱いは自由です。テーマ自体をメカニクスとしてもよし、設定としてもよし、そこからインスパイアされた形でも構いません。
  • テーマが感じ取れないような飛躍のしすぎや、予め考えてあった企画を強引にテーマと結びつけたような場合は、審査員の心証が悪くなります。
  • 作成にあたって使用されるソフトウェア、道具、手法などに制限はありません。
  • 参考資料の利用、他人への相談は自由に行って構いません。
  • シートをグラフィカルにするためなどの目的で、デザイン作業を外注するなど、他人の手を借りることも自由ですが、シートは企画者個人の作品であり、共作者は認めません。
  • 審査の公平を期すために、応募作品の表面に「名前」など作者が特定できる情報を表記しないでください。また審査終了まで、SNSなどで自分の作品がどれかが審査員に伝わるような情報発信は控えてください。守られない場合は失格になります。

※作品に作者が特定できる情報がある場合は失格です

  • 応募された作品は会場に掲示、閲覧サイトで公開されます。
    • 公序良俗に反する作品
    • 第三者の権利を侵害する作品
    • パロディーの範囲を逸脱する二次創作作品
    • その他、公開に適さない作品

は失格の対象となります。

作品の公開・審査・表彰
  • 公開
    • 応募された作品はPERACON2019閲覧サイトにて一般公開されます。また会場の1階メインホール入口付近のペラコンコーナーにてパネルに掲示されます。
    • 作品へのコメントなどはtwitterのハッシュタグ「#peracon」を利用ください。
  • 審査
    • 審査員により、作品数無制限で良い作品に1点の「いいね!」と、各審査員が強烈な印象を受けた作品に対し5点の「特別賞候補」の加点評価を行い、最も得点の高かった作品を最優秀賞とし、以下順位を決定します。
    • 同点の場合は得点した審査員が多い方、それでも同点の場合はweb投票が多い作品を上位とし、同率順位を作らず順位を決定します。
  • 勝手に団体戦
    • 応募者を所属別に勝手にチームと見なします。
    • 各チーム内で成績が良かった2名の合計順位が最も少ないチームを優勝とし、以下順位を決定します。
    • 企画というものは、たくさん出したからといって良い物ができるわけではなく、誰でもいいので誰かが面白い企画を出せば、それが勝ちに繋がるのは実際のゲームビジネスと同じです。
  • 結果発表・表彰
    • 9/6(金)17:50より行われるセッション「PERACON2019」にて発表されます。
    • 発表は最優秀作品から順番に行われ、作品の企画者は壇上にて紹介します。本セッションはエキスポパスを含むCEDECのあらゆるパスで入場が可能なので、応募者は是非参加ください。
    • ペラコンには賞品や記念品などはありません、予めご了承ください。
審査委員会
  • 審査委員長

遠藤 雅伸 (CEDEC運営委員、東京工芸大学教授)「ファミリーサーキット」など

  • 審査副委員長

三上 浩司 (CEDEC運営委員、東京工科大学教授)
馬場 保仁 (株式会社 ファリアー/代表取締役 社長)「野球つく」など
簗瀨 洋平 (CEDEC運営委員、ゲームデザイナー)「魔人と失われた王国」など

  • 審査員

例年同様、多くの著名ゲームクリエイターを予定しています。

注意事項
  • 応募者は、CEDECに関する広報、PRのため、主催者及び、主催者の認める第三者が、営利を目的とせず、応募作品の公開、展示、印刷等(応募作品の画像等の掲出を含む)を無償且つ無期限にて行うことができることを予め、ご承諾ください。
  • 応募作品は、著作権や名誉毀損等及び、その他第三者の権利を侵害しないようにしてください。応募作品に関するあらゆる権利が、応募者自身に帰属する、若しくは、第三者の著作物、肖像、商標及び、その他第三者の権利の対象となるものを使用する場合は、当該使用に関する適法な許諾を受けて制作された作品に限ります。
  • 応募作品は、第三者から所有権、その他の一切の権利について異議を主張されない作品に限ります。応募作品の権利に関する第三者からの請求、異議の申立、その他権利の主張については、主催者及び、その他関係者は何らの責任も負わないものとし、応募者が自らの責任と費用負担で解決するものとします。また、第三者の権利侵害に関するお問い合わせ、ご相談については、主催者及び、その他関係者は、一切対応致しません。