「俺のメモリに触るな!」ゲーム機のための超高速サウンド信号処理
講演形式
レギュラーセッション
講演時間
08月23日(木) 10:00 〜 11:00
資料公開
予定あり
受講スキル
・デジタル信号処理に興味のあるサウンドプログラマー
・独自の音響効果をゲームに導入したいサウンドクリエーター
得られる知見
・サウンド信号処理の高速な実装方法。
・CPUのアーキテクチャを利用した高速化技法。
・FFT、IIRフィルタ、FIRフィルタなどの基本的な信号処理の高速化。
・コンボリューションリバーブ、フェーズボコーダ、PCM音源などの高速化の実例。
セッションの内容
最近のPCや家庭用ゲーム機の高性能化していますが、実用的なサウンドシステムを実現するためには、全CPUリソースの5%程度に抑える必要があります。臨場感あふれるサウンド演出のために独自のエフェクタなどを導入しようとしても、CPUパワーの制限で諦めることも多いのではないかと思います。
有益なサウンド処理のアルゴリズムや理論に関しては、インターネットや書籍などから知識を得ることはできても、実装技術についての情報はあまり入手できないのが現実です。実装上問題となるCPU負荷の増加の大きな要因として、計算量の他にメモリアクセスがあります。
「メモリに触るな!」をテーマに、信号処理の高速化技法を具体的に解説します。IIRフィルタやFFTなどの基本的な信号処理の高速化を実際のコードを提示しながら説明します。
さらに実際的な信号処理として、ゲーム内にリアルな音響空間を実現するコンボリューションリバーブ、インタラクティブミュージックの転調を実現するフェーズボコーダ、独自の効果音を自由に生成するためのPCM音源などのデモンストレーションを行います。