レギュラーセッション

SF思考とSFプロトタイピング:SFを取り巻く最新動向

講演形式
レギュラーセッション
講演時間
08月25日(木) 13:30 〜 14:30
講演ルーム
第10会場
受講スキル

特に必要ありません。SFが好きな方、SFが好きだった方、その他、イノベーションを生む手がかりが欲しい方は、どなたでも歓迎します。

得られる知見

SF応用に関する近年の動向

セッションの内容

科学的知見や科学的思考法を軸とした物語を展開するサイエンスフィクション、いわゆるSFは、社会の隠れた共有資産であり、科学技術の社会普及のみならず、社会の価値観の転換にいたるまで、人々に大きな影響を与えてきた。特に日本のSFは小説にとどまらず、漫画、アニメ、ビデオゲームをまたいだ複数の領域を古くからカバーし、他の文化に大きな影響を与えてきたと言える。特に、人工知能やロボット、バーチャルリアリティ、サイバースペースやメタバースを初めとした計算機技術の応用分野に対しても、SFは大きな影響を与えたことが知られており、ビデオゲームの技術や文化にも大きな影響を与えてきた。また近年ではSFからヒントを得るだけでなく、SF作品を作る発想法自体を応用して、断片化した知見を束ね、社会のビジョンを作成したり、イノベーションを支援する試みも数多く存在する。こうした試みは総じて「SF思考」や「SFプロトタイピング」という名前で実施されている。本発表では、講演者がこれまで行ってきた人工知能とSFに関する研究や、SFの作成法をもとに未来ビジョンを得るためのSFプロトタイピングの研究を通じて、近年のSFを巡る動向を説明する。

大澤博隆

慶應義塾大学

理工学部管理工学科

准教授

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<講演者プロフィール>

慶應義塾大学理工学部管理工学科准教授/筑波大学システム情報系客員准教授、HAI研主宰者。ヒューマンエージェントインタラクション、人工知能の研究に幅広く従事。共著として「人狼知能:だます・見破る・説得する人工知能」「人とロボットの〈間〉をデザインする」「AIと人類は共存できるか」「信頼を考える リヴァイアサンから人工知能まで」「SFプロトタイピング: SFからイノベーションを生み出す新戦略」など。監修として「アイとアイザワ」「SF思考 ビジネスと自分の未来を考えるスキル」など。人工知能学会、情報処理学会、日本認知科学会、ACM等会員、日本SF作家クラブ理事。博士(工学、慶應義塾大学)。

<受講者へのメッセージ>

ヒューマンエージェントインタラクションという、人と人らしいキャラクターとの相互作用の研究をしています。その関係でSFの研究をしており、日本SF作家クラブ理事も担当しています。今回の発表では、近年のSFを巡る新しい動向「SF思考」や「SFプロトタイピング」の説明を行います。SFが好きな方、SFが好きだった方、そして、新しい発想法やアイデアを求めている方の参加を歓迎します。
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