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Game Developers Conference San Francisco 2010

日本最大のゲーム開発者向けカンファレンス CEDEC 2010 2010年8月31日(火)〜9月2日(木) パシフィコ横浜

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CEDEC 2009講演者からの声(アンケート回答)

> 講演者からの声

CEDEC 2009の講演者の方から寄せられた声を順次掲載いたします。
公募への応募を検討されている方は、ぜひ参考になさってください。

質問内容

1.CEDECで講演したきっかけをお教えください。
2.CEDECで初めて発表を行った際、発表前に気になったことがもしあればお伝えください。
3.CEDECで講師として登壇することに関して、社内や周囲の反応がどうだったかを、登壇前と後で変化したことがあれば、お教えください。
4.CEDECで発表をした後、ご自分にとって良かった点や有益となった点をお教えください。
5.今後のCEDECのセッションにおいて、「こういった講義を聴いてみたい」というものがあればお教えください。
6.最後に、CEDECの講師公募を検討しているゲーム開発者へのメッセージをお願いいたします。

講演者

金子 晃也
株式会社ハル研究所
神尾 隆司new
株式会社スクウェア・エニックス
栗城 桂子
株式会社スクウェア・エニックス
五反田 善治
株式会社トライエース
佐藤 良
株式会社コナミデジタルエンタテインメント
清水 吉男
株式会社システムクリエイツ
瀧本 和也new
株式会社カプコン
谷口 勝也
株式会社ライノスタジオ
橋本 祐介
プラチナゲームズ株式会社
平山 尚
株式会社セガ
三宅 陽一郎new
株式会社 フロム・ソフトウェア
山口 兼太郎
株式会社バンダイナムコゲームス

回答


金子 晃也
株式会社ハル研究所

「フローなんていらない!」組織におけるモチベーションのあり方 〜私たちのものづくりにおける組織づくり〜

1.きっかけ

クオリティとは技術でもフローでもお金でもなくて、最終的には作り手のモチベーションにある!と感じています。でもそういったモチベーションのようなものにフォーカスした講義があまりなかったですし、また、自分にそうしたノウハウがあるわけでもないので、開発者のモチベーションについて、意見交換をする場所を作りたかった感じです。まさか選ばれるとも思っていなかったので、ちょっと驚きました。ただ、今後の業界発展にはなくてはならないテーマである、と確信はしています。

2.発表前に気になったこと

開発者のモチベーションというジャンルはプロジェクトマネジメントとはちょっと違う分野ですので、興味を持つ方がどれくらいいるのかがまったく予測できませんでした。

3.社内や周囲の反応

実は講演内容についてはほとんど相談してません。なんとなく勢いです。いやー、勢い大事です。ゲーム開発におけるモチベーションについては社内でも興味のある人ない人様々です。でもそれでよいと思います。ただ技術と共に大切な要素として、常に「同居」はしていたいと感じます。あとはラウンドテーブルをきっかけにMLを始めました。結構多くの方が参加なさってくださっています。参加者が多いのでうまく盛り上げて行きたい、というのが今の課題です。

4.良かった点

モチベーションというジャンルに興味のある方が多くて驚きました。これは私のモチベーションになりました。ただ、私の考えるテーマをうまく伝えられたかについては正直まだまだ疑問です。

5.今後の希望

「コーチング」ですね。今は業界全体的に教育に力をかけられていない気がしますが、将来を考えるととても大事な事です。プロジェクトマネジメントは「管理運営」が主となるテーマですが、コーチングは「対象に考えさせる」のがテーマであり教育です。また、コーチングとは結果として若手の成長と共にベテランの成長を促すものでもあるというのが興味深いです。

6.メッセージ

発信はノウハウの流出である、と考えてしまうと、どうしても講演には後ろ向きになりがちです。でも、そのノウハウって本当はそこがゴールではないはずです。短い期間で劇的に変化してきたこのゲーム業界の中で、本当にノウハウと呼べるものがどれほどあるのでしょうか。私のラウンドテーブルは開発者の「もっと先の場所を見てみたい」という欲求における私なりの1つの提案でした。私達は常に未来に向かってに進んでいかないといけません。そのためには多くの方々の発信がマストです。情報の発信とは、それによる新たな出会いと発見です。

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神尾 隆司
株式会社スクウェア・エニックス

Squirrelを使ったゲーム開発 Part II

1.きっかけ

タイミングがよかったから。

2.発表前に気になったこと

どのくらいの、どんな方が実際に聞きに来ていただけるのか、かなり詰め込んでしまったので、反応や、説明が解ってもらえるか。ペース配分!!などなど

3.社内や周囲の反応

積極的に協力、後押ししていただけました。なにかとお声をかけていただける機会が増えました。何をやってる人なのか社内の方にも知っていただけた!!

4.良かった点

資料化する過程で自分の中でも整理になりました、何気なくよかったところや、隠れた問題点など。Squirrel を取り上げてる方のウェブページが増えてきたきがします。

5.今後の希望

人はなぜゲームで遊ぶのか的な。

6.メッセージ

現場のいい話が埋もれてそのままになっていませんか?
次はあなたの番です!

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栗木 桂子
株式会社スクウェア・エニックス

多言語対応におけるGUIノウハウの共有

1.きっかけ

きっかけは社内での公募の呼び掛けでしたが、公の場でのプレゼンテーションは自分にとっても良い経験になると思い、公募しました。
あまり公で語られることのないゲームのUI及びローカライズ分野において、ラウンドテーブルという形式で語り合う場を設けることで他社様の貴重な意見を聞ける機会を作る事も目的でした。

2.発表前に気になったこと

ラウンドテーブルという聴講者参加型のセッションでしたので、聴講者の方々が積極的に発言して下さるかどうか、発言しやすい場が作れるかどうかが気にかかっていました。
60分というセッション時間が短いと感じましたので2コマ(2時間)で申請しましたが、聴講者の方にも十分に発言してもらうには必要最低限の時間だったと実際やってみて思いました。

3.社内や周囲の反応

社内もそうですが、特に社外での反応が大きかったと感じました。
これまであまり注目されなかったUI分野において、同じ分野に属する方、そうでない方からも様々な御意見を頂けました。

4.良かった点

セッションに御協力して下さった方や、聴講者として参加して下さった他社様と懇意になれた事が一番大きいです。
GUI&LOCというUIとローカライズに関わる方々の集う会を結成し、今だにその輪は広がっております。

5.今後の希望

現状技術よりのものが中心ですが、デザイナー、アートよりのセッションもあっても良いのではないでしょうか。
個人的にはゲームにおけるアートコンセプトを語るセッションなどを聴いてみたいと思っております。

6.メッセージ

私はデザイナーですので、プログラマの方々のようにゲーム開発における専門的かつ高度な知識があるわけではないですが、違うアプローチでの参加は可能であり、やる意義があったと感じました。
開発の現場の声が聞ける事もCEDECの魅力だと思いますし、スピーカーとしての参加は経験値がかなり上がりますので、まだ参加した事のない方は一度経験されることをお勧め致します。

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五反田 善治
株式会社トライエース

本当のHDR表現へ 〜 アーティストにも知っていてほしいリフレクタンスの基礎

1.きっかけ

すでにきっかけは忘れてしまいました。何でしたか...? うーん。

2.発表前に気になったこと

特にありませんでした。

3.社内や周囲の反応

特に大きい変化を意識したことはありませんが、少しは弊社の存在を知っていただく機会にはなったかもしれません。

4.良かった点

CEDECに限りませんが技術的な発表をすることは、自分たちの研究内容に対してより正確性を求められるため、結果論理の矛盾や新たな発見につながることがあります。

5.今後の希望

ケーススタディやPostmortem的な技術発表だけでなく、すぐには役に立たなくとも尖った技術セッションをもっと聞いてみたいです。

6.メッセージ

自分たちでは当たり前でたいしたことがないと思っていることも、外に出ると面白い技術だったということも沢山あるので、ぜひオープンにして全体の技術の底上げを業界で行いましょう。

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佐藤 良
株式会社コナミデジタルエンタテインメント

P2P通信技術: BitTorrentプロトコルを用いた大容量データ配信

1.きっかけ

BitTorrentプロトコルを使用した大容量データのダウンロード機能を弊社タイトルに実装し、1年間ほど運用してきた成果をCEDECで発表することで、ゲーム業界とネットワーク業界の発展に役立つのではないかと思ったのがきっかけです。

2.発表前に気になったこと

セッションにどのぐらいの方が参加されるか、また、講演内容が参加者の希望とマッチしているのかなどが、気になりました。

3.社内や周囲の反応

特に大きな反応は無いですが、続けていくことで認知度も増していくと思います。

4.良かった点

講演での発表資料を準備するなかで、今まで行ってきたことを体系的に整理でき、これまでの成果と、今後の課題を明確にすることができました。また、困ったときに相談できる人が増えたことも良い点です。

5.今後の希望

私の得意分野以外で、チュートリアル的なセッションがあれば聴いてみたいです。

6.メッセージ

CEDECなどの場を活用し、様々な技術や導入事例などの情報を共有することで、業界の更なる発展に寄与できればと思います。

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清水 吉男
株式会社システムクリエイツ

「派生開発における2つの問題」〜母体の作り方と派生開発の進め方〜

1.きっかけ

CEDECに参加している業界の方が、別のカンファレンス(JaSST 09 Tokyo)での私の講演を聞かれて、自分たちの中にも同じ問題が起きているということで、私に同主旨の講演を依頼してきたものです。

2.発表前に気になったこと

基本的に「若い」ということですね。それと、規模が大きいことで控室への誘導や、そこでの「準備」や「スタンバイ」の指示が欲しかったところですが、控室で周りの人を見ていると、私と違って慣れていることや「複数人」で準備していることなどで、彼らは特に問題はなさそうでしたね。他の世界から呼んだ人には、注意が必要かも知れません。

3.社内や周囲の反応

今まで、組み込みシステムの業界を中心のコンサルティング活動をしてきましたので、周囲では驚かれた人もいます。同時に、同じ問題がゲーム業界にも存在しているという認識を持ったようです。

4.良かった点

私の話しは「プロセス」や「ソフトウェアエンジニアリング」重視の話ですので、ゲーム業界の人たちに受け入れられるかと思いましたが、会場は満席でしたし、話の後も廊下で30分もいろいろと話をする機会があり、やはり、現状のゲームソフトの作り方に疑問を感じている人も少なくないと感じました。

5.今後の希望

私の立場では特にありません。

6.メッセージ

私の立場では特にありません。

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瀧本 和也
株式会社カプコン

カプコンが考えるサウンド制作方法の提案2 〜バイオハザード5〜

1.きっかけ

弊社では私のようなミキシングエンジニアがミキシングだけではなく、ゲームサウンドの全般的な技術支援などを積極的に進めています。こうしたクリエイターとの関係から生まれた技術、システム、ワークフローを多くのゲーム開発関係者やクリエイターを目指す方々にお話することで、社内とはまた違った視点からのフィードバックが得られるのではないか、と考えたことがきっかけです。

2.発表前に気になったこと

初めて私が発表を行ったのは「ゲームサウンドのリファレンスについて」だったのですが、このような特化した内容がどの程度受け入れられるのかは正直不安でした。発表の準備を進める中で「まずは自分の考えをテーブルに上げてみる」というチャレンジのつもりで可能な限り丁寧な説明をできるように考えました。現場での準備などはスタッフの方も気を配ってくださってスムースに進められ、発表に集中することができました。

3.社内や周囲の反応

社内では上司を含め、皆前向きにとらえてもらえましたし、もともとは社内で進めていたものを外部に向かっても発信していこうという考えが根本にありましたので、ポジティブな動きができたと思います。また、登壇してこの発表を行ったことによって、たくさんの反響をいただいて、多くのクリエイターの方やサウンド関係者の方との出会いにつながりました。今ではお会いする度に様々な議論をできる間柄の多くの人たちが私の周りに増えました。これは本当に大きな財産だと感じています。

4.良かった点

人前で何かを言うという行為は、その言葉に裏付けが必要です。私自身も発表を行うことで、今まで当たり前だと思って深く考えていなかった小さな知識や技術に一つずつ裏付けをとっていきました。そこで新しい考えが生まれたり再確認できる事実が見えてくることもあって、とても有意義なものでした。もうひとつは人との出会いだと思います。大阪の企業であるが故になかなか交流が難しい面がありましたが、発表を通して本当にたくさんの人たちと出会えたことは幸せなことです。

5.今後の希望

サウンドというジャンルの中での技術や、それによって得られた効果はもちろんのことですが、「サウンド演出を生み出す技術」というテーマに興味を持っています。

6.メッセージ

発表を行うということ自体に有意義なことや勉強できるものがたくさんあります。そしてそれ以上に自身が日ごろから意識していること、考えていること、見つけ出したものを表に出すことで、新しい多くの知識と出会いがフィードバックされます。発表できる内容はそうした多くの技術や知識の中のほんの一部ですが、それがCEDECという場に集まることで大きな意味を持ってくるのだと考えています。是非多くの素晴らしいクリエイターの皆さんのお話をお聞きしたいといつも思っています。

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谷口 勝也
株式会社ライノスタジオ

動物の動かし方

1.きっかけ

知人に誘って頂いたことがきっかけです。

2.発表前に気になったこと

特にありません

3.社内や周囲の反応

特にありません

4.良かった点

自分のやってきたことを整理する良い機会でした。
また、困ったときに相談できる人が増えたことも良い点です。

5.今後の希望

レベルデザインに特化した講義を聴いてみたいです。
海外からの講演者を増やして欲しいです。

6.メッセージ

自分の仕事を振り返る良い機会なので、ぜひ参加してください。
技術や情報はなるべく公開したほうが業界全体にとってはメリットが大きいし、ひいては自分の利益として戻ってくるので、ぜひ洗いざらい話してください。

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橋本祐介
プラチナゲームズ株式会社

ベヨネッタにおけるアクションゲームの作り方

1.きっかけ

オートデスク社より講演の依頼があったため参加させていただきました。

2.発表前に気になったこと

限られた時間内での「伝え方」には気をつけました。
技術についての講演自体が初めてということもあり、「伝えたいこと」がしっかり伝わるのか、聞いている側が退屈にならないかどうかなどは気になった点です。

3.社内や周囲の反応

いろいろな方々に、我々プラチナゲームズの「制作スタイル」の一例を知ってもらうことができたと同時に、業界関係者の方々との交流も深まった良い機会だったように思います。

4.良かった点

ひとつはオリジナルタイトルである『ベヨネッタ』を認知してもらえたこと、ふたつめはプラチナゲームズという大阪の開発スタジオに興味を持ってもらえたことです。

5.今後の希望

海外メーカー、スタジオの制作環境などの講義を聴いてみたいです。
例えば「各メーカー10年後のビジョン」、「クリエイターが欲しいゲームとは?」、「プロフェッショナルとは?」、「組織のしくみ」、「効率化とは?」など。

6.メッセージ

まず自分自身が「聞く側」の気持ちになって、聞きたい内容かどうかということが重要だと思います。
また、「現場のナマの声」というのは、職種に関係なくユーザーが聞きたいポイントのひとつだと思います。

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平山 尚
株式会社セガ

チュートリアル:ゲームプログラミングの始め方

1.きっかけ

社内の先輩から頼まれたので、やってみました。CEDECにもGDCのようなチュートリアルがあってもいいのではないかというお話でしたが、CEDECの客層から考えるとやはり無謀だったと思います。

2.発表前に気になったこと

自分が何を口走るのかまるで予想がつかないことが一番心配でした。あとは、お客さんが来てくれるのか、来てくれたとしても楽しんでもらえるのか、ということも当然気になりました。

3.社内や周囲の反応

何も変わっていない気がしますが、自分の評判はなかなかわからないものですし気づいていないだけかもしれません。

4.良かった点

理解が中途半端だった所や、実際にやってみたことはなかったことをきちんと勉強できたことです。また、社外の知り合いが増えて、見識を広げる機会が増えました。

5.今後の希望

うまく行かなかった話を聞きたいです。その方が勉強になります。できれば世間的に成功とされているゲームが望ましいです。あとはプラットホーム会社の技術サポートの方のお話とか。

6.メッセージ

他の会社の人と話すと自分を相対化できます。自分から話しかけるのが苦手な私のような人間でも、発表することで話しかけられる機会が増えるので大変ありがたいです。それだけでもやる価値はあると思います。

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三宅 陽一郎
株式会社 フロム・ソフトウェア

ゲーム開発技術の歴史を編纂する〜ゲームデザインからAIまで〜

1.きっかけ

弊社のゲームタイトルに新規AI技術を導入した。導入事例を、ゲーム産業に還元することで、ゲーム産業のAI技術全体の活性化、進化に貢献し、巡って弊社の利益となると考え講演した。

ゲーム産業全体のゲーム開発技術にはマネージメントが必要であり、全公開はあり得ないが、全閉塞もあり得ない。一定の割合を共有することで、ゲーム産業全体の潤滑油となり、産業全体を活性化し、各企業の技術的活性化が相互作用して業界全体に利益をもたらす。と思えば、CEDECで講演することは、自社と産業双方にとって重要なことであると考える。

特に、欧米のゲーム産業と技術的に対抗するためには、現在のように、日本にいながら独立に各企業が欧米の技術にキャッチアップする、というより、産業全体で、我々自身で技術を発展し、巧みにタイトルに導入して行くことが必要である、と思います。

2.発表前に気になったこと

2006年の時点では、前年までの講演資料が公開されていなかったので、どれぐらいの講演レベルで話せばよいのかわからなくて困った。また講演後も、自分の講演資料が一般公開されないので、技術の普及に歯止めがかかってしまう印象があった。なので、講演資料をアーカイブ化して、積み上げて行くのがよいかと思います。

また参加者の意識として、何処か、お客さんとして来ている、という印象がある。あくまで自分としては、CEDECとは、講演者、参加者が一緒になって、技術の歴史を積み上げて行く場所であるべきだと思う。

GDCは講演者、参加者は、自分たちこそが、ゲーム開発技術を積み上げて行くんだという意識が強い。GDCという場で発表したものを礎として、ゲーム開発技術を進歩させ、その進歩を業界全体で共有し、進歩の確認をしながら進んでいる。こういった意識がCEDECの講演者、参加者にも必要だ、と思います。

3.社内や周囲の反応

講演前は「こんな内容なら話すことない」「何も新しいことなどない」「講演する意味って何?」などと周囲から言われたが、講演をして、そういう人にも来て貰うと、そういうことは言われなくなった。

つまり、結局、現在、AIに関して言えば、日本のゲーム技術がどのレベルにあるかが、誰にとってもよくわからない。

それは、やはり、技術情報をあまりに閉鎖的にし過ぎているからだと思う。それぞれが少しずつ与え合うことで、技術的刺激に満ちた、エンジニアにとって働きがいのある、業界にして行くことができると思う。そういう業界なら、優秀な人たちも入りたいと思うだろう。閉塞させてモチベーションを奪うより、可能な範囲で技術的な刺激に満ちた雰囲気を業界で作り出して、エンジニアから、最大限の能力を引き出すということが、何より大切だと思う。そのためにもCEDECは中心的な位置にあると思う。エンジニアのモチベーションを大切にすれば、ゲームはより速く高く進化できる。

AIはゲームデザインを温床として成長する。
日本はゲームデザインの宝庫であり、AI技術が育つ土壌が十分にある。
この可能性を尽くせば、コンテンツでも技術でも世界にもり返すチャンスが十分にある、と考えます。

4.良かった点

日本のエンジニアはとても優秀だ。スキルは高いし、協調性も高い。そういった方々と出会えたことは替えがたいことだ。これからも、そういう人の役に立ちたい、と思えたことは自分にとっても、広がりのあるビジョンを持てた。

また、エンジニア以外の方、ジャーナリストの方、ゲーム業界以外の方、普段会えない方、などから、様々なご指導を頂いて、ゲーム業界全体というものを、感じることが出来た。これは、CEDECだけが与えることが出来る、大きなビジョンだと思う。

講演前は一体、自分がどんな人たちに話すのか、まったく想像できなくて恐ろしかった。
今は、出会った人、これから出会う人たちのために、CEDECという場は、とても大切で、参加者、講演者、運営の方が、それぞれ才能を発揮しながら、発展させて行けなければならないと思う。

5.今後の希望

人工知能の講演がもっと増えればよいと思う。特に、ゲームにおける人工知能技術は、エンジニアだけでなく、企画のデザイン力がとても重要なので、企画のための人工知能技術の講演もあってよいと思う。また、一般に普及している知識の講演でなく、実際のゲーム開発への実装・応用事例の講演がメインになるべきだと思う。また、企画に向けた技術の解説、という講演もあってよいと思う。エンジニアと企画はお互いを尊重する気概が大切だと思う。

6.メッセージ

アンケートを見ていると、どんなにうまく行ったと思える講演でも、「時間の無駄」「知っていることばっかり」「間違っている」などという意見が必ず帰って来る。だから、そういう反応は必ずあると、開き直って講演してしまえばよいと思う。講演すれば、きちんとした反論や意見が返って来るので、自分にとってとても勉強になる。講演自体は、参加者のためを思ってすればよいと思うのですが、講演準備をして知識をまとめる過程は、自分にとっても非常に利益になると思います。

また、これは大切なことですが、自分の持っている知識や技術は、自分にとって当たり前なので、或いは周囲にとってもあたりまえなので、自分だけや周囲だけでで考えていると、特にとりたてて言うほどの価値がないと思えて来ます。でも、講演してみると、意外に、自分が重要だと思った知識よりも、自分にとってあたりまえの知識が他人にとって重要なことがあって驚きます。

CEDECで講演することは、そういった相対的な知識の重みというものを教えてくれます。それは、これから、知識を積み上げてマネージメントして行く上で、欠かせない感覚だと思います。

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山口 兼太郎
株式会社バンダイナムコゲームス

加速度センサの更なる活用 〜入門から応用まで〜

1.きっかけ

社内で技術発表を行なったところ好評だったので、社外でも発表しようと思いました。

2.発表前に気になったこと

発表会場の設備内容。
発表内容が、
・PC画面とゲーム機画面を頻繁に切り替える。
・実物模型を使ってデモする(マイクを手に持てない)。
というものだったので、
・スクリーンの解像度と枚数。
・講演者自身による画面切り替えが可能か。
・ハンドフリーマイクの有無。
等が気になったところです。
幸い、現場スタッフのご尽力のおかげで、無事発表ができました。

欲を言えば、将来的には「ハンドフリーマイク、2スクリーン」がデフォルトになるのが望ましいと思います。

3.社内や周囲の反応

特に変化はないようです。(本人が気づいていないだけかも知れませんが)

4.良かった点

大学の先生とお知り合いになれました。

5.今後の希望

デジタル信号処理の入門から応用まで。
昔のゲームの入力はボタンの ON/OFF だけでしたが、今のゲームの入力には様々なセンサが使われています。これらのセンサからの入力を統合処理するための信号処理手法について聞きたいです。

6.メッセージ

皆さんそれぞれに、コアなネタを持っていらっしゃると思います。そのネタを、なるべく多くの人が分かるように、平易な説明で発表して頂けると有難いと思います。


公募要項

ご不明点などございましたら、cedecspeaker@cesa.or.jp へ遠慮なくお寄せ下さい。

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