第5位/石川賞・長岡賞

世話焼き冒険者といいとこ取りの勇者さま
大島 裕樹

コーエーテクモ/プログラマ
審査員得点合計:14点 一般得点合計:28点 (第34位)

 明治大学大学院に在籍中のPERACON2014では、「鏡の世界のお届け屋さん」で指導教官の宮下芳明先生を超えて第2位/飯島賞・山田賞となり、プロとなったPERACON2015では「コトノハの扉」で第8位/下田賞とベストテンを連続した、株式会社コーエーテクモゲームスのエンジニアさん。続くPERACON2016は「環(めぐ)りの世界と記憶の指輪」で第12位と惜しくもベストテン入りを逃したが、安定した実力で順当に今年で殿堂入りを果たした。
 投稿者コメントは「「バトンタッチ」というテーマを効いた時,後ろのものに「託す」要素は絶対に必要だと思い,こんな企画ができました.シンプルなルールと奥深い思考ゲームを感じてもらえたら幸いです」

 

【石川 淳一】単にユニットやジョブ、世代交代のネタが多い中、勇者にいいとこ取りさせるというアイデアはひねりがあっていいと思いました。

【長岡 靖仁】最後の一撃が勇者になるようにパーティの編成や攻撃順を考えるシステムがゲームとして良く考えられていると思いました。面白そうです。

【平魯 隆導】パズル&チキンレース的な遊びがあり、確実に面白くなる企画だと感心しました。バトンタッチという課題も見事そのまま違和感なく組み込まれており、最後に勇者のターンが回ってくることで、遊びとしてのクライマックスも綺麗にデザインされていると思います。ともかく「遊んでみたい!!」の一言です!…ただ、(5)「攻撃力アップなどの支援は後続の全員に効果あり」のギミックは本当に必要でしょうか?複数の乗算を重ねることで効果が大きくなりすぎ、ゲームバランスが暴れまくることが予想されます。結果、かなり大味なゲームになることでしょう…。端的に言えば…【蛇足】です…。時に要素を最小限に減らす勇気も必要です。(それでも私の中でこの作品が特別賞候補であることに変わりはありませんが!)

【鳴海 拓志】味方を交代させたり協力して敵をたおしていくというアイデアが多い中,勇者にとどめを刺させないといけない,という制約を入れたことでゲームとしての面白さが大きく向上している.

【三上 浩司】単純に並んで順番に攻撃していくありきたりな企画課と思ったが,タイトルの通り最後は勇者にいいとこどりさせるところにアイデアがある.まあアリといえばアリ.右下の図だと,一度10倍にしたら攻撃しても10倍の効果が保持されてますが,これでいいのかな?

【朝日 征治】説明は解りやすくてゲームとしても面白そう。そして遊びのルールがちゃんと世界観によって理由付けされている、すごくレベルの高い企画提案だと思います。勉強になりました。唯一気になったのが、勇者以外全員を攻撃力UP系の補助役で固めるのが鉄板戦術となりそうな気がしたので、それを抑制する一工夫が必要そうな点でしょうか?フラッシュアイデアですが、たとえばモンスターの防御力を、現在HP/最大HPの割合に比例するようにして、自キャラのバフだけでは、ダメージが通りにくいようにしてみるとか?

【山田 倫之】ただのタワーディフェンスゲーム…と思いきや「勇者がいいとこ取りする」というポイントだけで、戦略性が感じられるシステムになりそう。

【馬場 保仁】ちょうどいい数を探す遊びは、ほかにはないが、ヒントや情報はどう入手するか?

【小谷 浩之】デッキの組み方の面白さの具体例がもっと欲しい倍々ゲームだけだと底が浅い。この攻撃を受けると敵はこうなる、そのタイミングで相手の攻撃を跳ね返すなどなど、敵の行動習性を利用するなど

【鈴井 匡伸】カードゲームのデッキ編成のような感覚の延長で、面白く仕上げられそうですね!

【山口 誠】TRY&errorの形でパーティ設定がメタ的に選択を悩ませるものになれば面白くなりそう。影牢などの罠系的なUXになれば面白そう。

【薗部 博之】

【中 裕司】

【南治 一徳】

【徳留 和人】一杯書くけど空回り、何か一点に絞ればいいのに。

【塩川 洋介】バトル開始前の編成がキモであり、バトル最中は(最後に勇者にバトンタッチする以外は)何もしない、ということでしょうか? 冒険者はどうやって集められるのでしょうか? 最後の1撃だけを勇者に託すというネタは良いと思うのですが、そのネタしかわからなかったので、他の部分も知りたかったです。

【簗瀬 洋平】並べる系のアイディアがたくさんある中、トドメのタイミングを問うという点では工夫が見られるが、一度様子を見て並べる憶えゲーになってしまうのでは。

【下田 賢佑】ローテーションバトルとか最後にとどめさした人に特典あるとかまんま「ヴィーナス&ブレイブス」ですね。先例がないか、他の人とネタ被りしないか良く考えて欲しかったです。

【遠藤 雅伸】予定行動の主体交代をバトンタッチと見なした雰囲気提案。起こることからランダム性が排除されていれば、序列にも意味が出てくるので成立するが、それでは最適解が計算で求められるため面白みがない。逆に不確定性があるのなら、単なる運ゲーになってしまって、やはり面白みがない。

【横山 裕一】うーーん、わかるんだけど、これちゃんと成立させようと思ったら、この一つの要素だけじゃ成り立たないよね