9月24日(月)セッション

”英語/韓国語から日本語への同時通訳がつきます”

CF01
9:30−10:30
MMORPGにおけるユーザー・クリエイテッド・コンテンツとダイナミックなゲームの世界
■概要

MMORPGとは、多くの人がゲーム世界を共有し、キャラクターを通じてゲーム・コンテンツを楽しむオンラインのロールプレイング・ゲームです。1995年12月にNexonが初の商業的グラフィックMMORPG「風の王国」を発表して以来、現れたMMORPGのほとんどが、プレイヤーが持つ技術のレベルを判定するためだけに設けられた単調作業の寄せ集めで、より単純かつ動きの少ないものでした。この講演は、プレイヤー間の向上可能なインタラクションを提供する、ユーザーが作り上げるコンテンツとダイナミックなMMORPGゲームに係わる問題を取り上げます。それによって生まれる世界は、プレイヤーの間にストーリーテリングを生みだし、没入できる環境を創出します。

■受講スキル

MMORPGのユーザー・クリエイテッド・コンテンツ(UCC)とダイナミックなゲームの世界に興味がある人なら、どなたでもご参加いただけます。

■講師プロフィール
Gyuhwan Oh
Ajou University (亜州大学) メディア学部 助教授

Gyuhwan Ohはコンピュータ・サイエンス技術を研究し、1998年に韓国科学技術院(KAIST)から博士号を取得しています。彼の研究テーマは、オンライン・ゲームのデザインとリアルタイムのグラフィック・アルゴリズムです。彼は5年間にわたりNexon社に勤務し、ゲーム・ディレクターとして「風の王国」「レジェンド・オブ・ダークネス」「エレンシア戦記」「アスガルド」などのさまざまなMMORPGを製作してきました。彼は、2005年GDC(ゲーム・ディベロッパー会議)の講演者でもあります。現在彼はAjou University(亜州大学)のメディア学部助教授、Nexon社のテクニカル・アドバイザー(ディレクター)です。




CF02
10:50−11:50
オンライン・ゲームのマーケティングおよびカスタマーサポートにおける留意点
■概要

オンライン・ゲームは、発表前にCBT、OBTなどを通じて数多くの試験やトライアルを行います。そのような入念なプロセスを経て発表されたゲームでも、多数の改善要請やクレームなどが寄せられるのが現状ですが、この講演では、それらの要請やクレームを最小限に抑えこむための考慮点をお話しします。また、アフターサービス、迅速なアプローチ、問題の最小化などといったテーマに関しても細かく触れます。

■受講スキル

オンライン・ゲームおよびカスタマー・サポートの基礎知識があること、ゲーム・マーケティングの知識があること。

■講師プロフィール
JAESUNG LEE
Ncsoft corp PR & コミュニケーション コーポレート・リレーションズ・ディレクター

ㅇ 国立ソウル大学卒業。専攻はコンピュータ・サイエンスと統計学    
ㅇ KTFのマーケティング部門に勤務
ㅇ CJ インターネット・ビジネスプラン、顧客満足度部門にディレクターとして勤務
ㅇ 現在、NCSoft社のPR & コミュニケーション部のディレクター




CF03
13:00−14:00
映画ポスト・プロダクション技術のビデオゲーム・オーディオ制作への応用
■概要

ビデオゲームのオーディオ・プロダクションにおいて遭遇する問題は、映画音声のポスト・プロダクションの場合と往々にして似通っています。インタラクティブとリニアというメディアの違いはありますが、映画産業のプロフェッショナルたちが何十年にも渡って採用してきたソリューションや美的なアプローチには、ゲーム界も学ぶところが多いものです。このレクチャーでは、ゲームのオーディオ制作におけるクオリティを向上させるため、映画産業から転用できるテクニックを紹介します。検証するのはサウンドの5層、つまりミュージック、ダイアログ、フォーリー、バックグラウンド、そしてサウンドエフェクトの各面で、より豊かなゲーム体験を演出するため、それらをいかに相互補完的に使用できるかご説明します。フレッシュな音を創り出すために必要な、オリジナルなフィールドでの録音とサウンドデザインの重要性について話をし、また講師の作成したサウンドを例として聞きます。標準化の重要性、規模調整の可能なオーディオチーム編成の重要性についても説明し、うるさすぎてダイナミックさに欠けるミックスの危険にも触れる予定です。

■受講スキル

ビデオゲームのオーディオ制作に興味があること。

■講師プロフィール
Nick Peck
Activision オーディオ オーディオ・ディレクター

Nick Peckは、サウンド・デザイナー/作曲家/エンジニアとして過去15年間にわたり、インタラクティブ・オーディオに深くかかわってきました。Peckは現在、サンフランシスコのベイエリアにあるビデオゲーム・ディベロッパー、Activision社のオーディオ・ディレクターです。彼は、ジョージ・ルーカス監督が創立した、伝説的なSkywalker Sound社のオーディオ・ポストプロダクション部にゲーム・オーディオ部門を立ち上げ、Lucasarts Entertainment Companyのサウンド・スーパーバイザーとして勤め、また自ら創立したフリーランス・オーディオデザイン会社であるPerceptive Sound Design社代表などを歴任してきました。彼の名前がクレジットされているビデオゲームには、スターウォーズ・エピソード III、LEGOスターウォーズ、スターウォーズ・バトルフロント、X-MEN:オフィシャルゲーム、インディアナ・ジョーンズと皇帝の墓、ロシアより愛をこめて、マーセナリーズ、ヴァンパイヤ・ザ・マスカレード、グリム・ファンダンゴなど多数。彼の名前がクレジットされている映画作品には、アダプテーション、マルコビッチの穴、ヴァンパイヤ・ハンターD、CQなどがあります。Peck氏はまた、Electronic Musician誌へ定期的に執筆しており、カリフォルニア州プレザントヒルにあるディアブロバレー・カレッジでは教授として映画音楽とプロツールを教えています。彼はジャズ・オルガニストでもあり、最近オリジナルのアルバムを完成したばかりです。




CF04
14:20−15:20
ゲーム開発の民主化
■概要

世界中でビデオゲームの人気が高まるに連れ、その目的は単にエンターテインメントだけに限られなくなってきました。インタラクティブ性と説得力のあるストーリーテリングの組み合わせは、教育、マーケティング、果ては社会・政治批評にすら適用できるようになったのです。60年代のロックンロールや、その前の時代のコミックにも似て、ビデオゲームは私たちの文化の重要な一部となり、多くのメッセージを伝えるために使われ始めています。おもしろいゲーム体験を通じてコミュニケーションをする行為は、ゲーム産業内で働く人のみの特権であってはなりません。たしかに、ビデオゲームの製作は複雑なプロセスであり、専門的な技術をもった人々のグループと、大きな予算が求められます。では、ゲーム開発をより民主化するためには、どうすればよいでしょう? このセッションでは、社会に変化をもたらすためのゲーム製作について、またそのようなゲームの製作を推奨するために私たちに何ができるのかについて講演をします。

■受講スキル

ゲーム開発と流通メカニズムに関する幅広い知識。

■講師プロフィール
Mark DeLoura
Shrinking Planet 創設者

Mark DeLouraは、教育とコミュニケーションのためにビデオゲームを使用するShrinking Planet社の創説者です。DeLouraはかつて、サンフランシスコにあるUbisoft社の北米支社においてテクニカル・ディレクターとして勤務し、ソニー・コンピュータ・エンターテインメント・アメリカ社の開発者担当マネージャー、ニンテンドー・アメリカのリード・エンジニア、ゲーム・ディベローッパー・マガジン誌編集長なども務めた経歴があります。DeLoura氏は「ゲーム・プログラミング・ジェム」シリーズの本を世に送り、また「ジャーナル・オブ・ゲーム・ディベロップメント」紙の創刊時編集者でもありました。彼は、ワシントン州シアトルにあるワシントン大学でコンピュータ・サイエンスを専攻し、ノースキャロライナ大学の大学院から修士号も取得しています。




CF05
15:40−16:40
ゲームは何に価値を見いだすか:ゲームと、進化し拡大する消費者
■概要

現在、私たちの文化は、絶え間なく流入する情報によって形作られるようになりました。人は、時間さえあれば電話、インターネット、メディアへのアクセスを行い、マルチタスキングはあたりまえになりました。時間が重要視されるこの環境の中で、その他の余暇活動と比べ、ゲームはどのような訴求力を持つでしょう? マーケットが成熟し拡大するに連れ、ゲームは仕事、家庭、友人関係、また他のエンターテインメントと競合するようになってきています。ゲームは、なにを提供するべく進化しなければならないのでしょうか?

このセッションでは、さまざまなプラットフォームにおいてコンテンツ、ペーシング、および報奨の面で過去に成功を収めたモデルが、どのような消費とプレイのパターンを採用(および却下)してきたかについてお話しします。また、デザインに対する刺激となる、ゲーミングおよびポピュラー・カルチャーのトレンドに焦点を当て、私たちが使用する媒体の価値命題を高める方策を探ります。

■受講スキル

ゲームデザイン、ゲームビジネスへの興味と、現実に囚われない発想!

■講師プロフィール
Robin Hunicke
Electronic Arts シムス・レーベル ゲームデザイナー

Robin Hunickeはエレクトロニック・アーツ社のシムス・レーベル(MySims、任天堂Wii)に在籍するゲームデザイナーです。彼女は、仕事の傍らノースウエスタン大学の博士課程で人工知能を研究しています。彼女はMDAのゲームデザイン・ワークショップ「実験的ゲームプレイ・セッション」を共同で主宰し、IGDAのアクティブなメンバーとして活躍しています。彼女は業界と大学間のコラボレーションのために力を尽くしており、学生や女性、インディペンデントな人材、国際的な人材によるゲーム開発を目指しています。・・・そして彼女の大好きなゲームは「塊魂」です!




CF06
17:00−18:00
ゲームをとりまく新しいランドスケープ
■概要

ゲーム業界は外圧にさらされており、それに対応する形で進化の速度を増しています。世界各地で、その進化はさまざまな方向に向かっています。この講演は、その変化の要因となっている主要なビジネストレンド(増大するコスト、チームサイズ、オンライン接続率、クローズド・プラットフォーム対ウェブなど)について触れるものです。アートゲーム、シリアスゲーム、オンライン・ゲーム、ユーザー・クリエイテッド・コンテンツ、ウェブゲームなどといったものを例に取り、デザインの側面から、起こりつつある変化について検証します。この講演が目指すところは、変わりゆくランドスケープをよりよく理解し、新たなグローバル産業として参加するために追求するべきゲーム・デザインのあり方を考えることです。

■受講スキル

ゲームビジネスの一般的理解、ゲーム・デザイン原理の広範囲な理解。

■講師プロフィール
Raph Koster
Areae Inc. プレジデント

プロのゲーム・デザイナーで、バーチャルワールド・ゲームに関しても多数の記事を書いているRaph Kosterは、独創的なオンライン世界を初めて一般市場に送り出した、「ウルティマ オンライン」のリード・デザイナーでもあります。Kosterは2006年3月まで「エバークエスト」の発売元、ソニー・オンライン・エンターテインメント社のチーフ・クリエティブ・オフィサーを勤めていましたが、その以前には「スターウォーズ・ギャラクシー」のデザインも統括した経験があります。彼が執筆したオンライン世界のデザインに関する代表的なエッセイや文章のうち、広く読まれ影響力を持ったものには、「Declaring the Rights of Players」「The Laws of Online World Design」「A Story About a Tree」などがあります。Koster氏はオンライン世界のデザイン、とくにコミュニティ構築に関しての講演者、話者として広く活躍しています。彼はGDCでたびたび講演を行い、自身のウェブサイト http://raphkoster.comではバーチャル世界の歴史を追って、その道の権威とされています。Paraglyph社から2004年に発売された彼の著作「「おもしろい」のゲームデザイン—楽しいゲームを作る理論」は、いくつかの大学で教材として採用されました。Kosterは現在、バーチャル世界の改革にたずさわるAreae社の社長です。



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