分野「エンジニア」
担当者「金井 大」
――1.分野の紹介をお願いします
金井:ゲーム産業におけるプログラミング技術全般が担当となります。加えて、以前は独立していたネットワーク分野も統合しています。
――2.この分野における講演の特徴はなんですか?
金井:プログラミング技術全般を取り扱うため特徴というとちょっと難しいのですが、過去講演では大量の描画処理や物理レンダリング等のグラフィックス系の講演が多く、この分野のプロフェッショナルが多く集まっています。 ネットワーク系に関しては、コンソールでは元来スタンドアローンで動作する物が多かったのですが、モバイルでの事例と合わせて昨年から講演が増えてきました。
昨今では、AIの活用事例や、開発環境の整備に関する講演も増えており、プロダクションに関係する講演なども含まれています。
エンジニアリングに関する要素を幅広く受け止められるのが特徴とも言えますね。
――3.昨今のトレンドはなんですか?
金井:一般的なトレンドとしては、汎用ゲームエンジンの活用があります。昨今は汎用ゲームエンジンを用いた開発の効率化が求められていますが、汎用エンジンをベースとした開発プロジェクトでのカスタマイズ事例なども含めると、今後も幅広いエンジニアからの需要があるのではないでしょうか。 これに加え、今後はAIの活用事例が増えていくと予想されます。効率を求めているエンジニアはAIとの親和性が高いのですが、QAやゲーム中のパラメーター設計などをディープラーニングや機械学習といったAIで解決する事例講演も増えており、サーバサイドと連携手法なども含めたAIのより具体的な事例が増えていきそうです。
将来的な観点だと、いよいよ見えてきた次世代機でのゲーム開発に必要となる要素がトレンドに追加されていくのではないでしょうか。
――4.トレンドを踏まえ、個人的にぜひ聞きたいトピックはありますか?
金井:モバイルプラットフォームにおいてもAAAクラスのコンテンツが増えていますので、それらに関連したグラフィックスやプロダクションの事例があれば是非聞いてみたいです。 他ですと、ゲームの技術を使ってゲームではないものを作った、といった事例でしょうか。ゲーム開発におけるナレッジや知見はゲーム業界外でも価値が高く、活用できるようになってきています。例えばVTuberやARアプリが該当しますが、これらはゲームではありませんがエンターテインメントであり、根幹技術はゲーム開発と重複する部分が多いと思います。
――5.過去応募者からの反応はいかがですか?
金井:よく聞く反応としては、色々な人からの講演後のフィードバックがモチベーションにつながった、コミュニケーションのパイプができた、というお話です。 これはエンジニア特有かも知れませんが、講演がきっかけとなり、特定分野の技術において議論が進む良いきっかけになった、という声も聞きます。
――6.応募を考えている方へのメッセージをお願いします。
金井:社内勉強会の延長線といったイメージで、まずは気軽にご応募いただければと思います。 開発現場で試してみてよかったことを整理したりまとめるだけでも需要はあると思いますし、知見を整理することでエンジニアとしてのステップアップにもつながります。
CEDECの参加者の半分くらいは初めて来られる方々なので、若手同士の交流にもいい場所だと思います。
自分自身の活動の幅を広げる良い機会だと思いますので、皆さんのチャレンジをお待ちしています!
――ありがとうございました。